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(CNN) イスラエルの総選挙を受けた新政権は、ネタニヤフ首相の政敵である中道政党ヤシャルの党首、アイゼンコット元参謀総長が組閣を担う見通しとなった。歴代首相で最長の在任記録を持つネタニヤフ氏は退陣に追い込まれる可能性が高まったものの、アイゼンコット氏の前途は多難だ。

アイゼンコット氏は14日間の延長期間を含め最長42日間のうちに連立交渉をまとめる必要がある。

ヘルツォグ大統領は8日、アイゼンコット氏に正式に組閣を要請する。ヘルツォグ氏は総選挙を受け、議席を獲得したすべての党と2日間協議したうえでこの方針を決めた。

アイゼンコット氏はアラブ系2党の19人を含め、新議員67人の支持を得た。ネタニヤフ氏を推薦したのは46人にとどまった。協議では、長年にわたりネタニヤフ氏を支持してきたユダヤ教超正統派の「ユダヤ教トーラ連合(UTJ)」が同氏の推薦を見送り、ネタニヤフ氏派内部の亀裂が露呈した。

ただし、ヘルツォグ氏の決断でネタニヤフ氏の退陣が自動的に決まるわけではない。

アイゼンコット氏は「挙国一致の緊急内閣」を組み、できるだけ早く発足させたい構えだ。アイゼンコット氏の陣営は、同氏が率いるヤシャル、ベネット元首相とラピド前首相が結成した「ベヤハド(共に)」、リーベルマン元国防相の「わが家イスラエル」、ヤイール・ゴラン元副参謀総長の左派「民主党」というユダヤ系野党4党で合計48議席を獲得している。

アイゼンコット氏は各党に政権入りの条件として、(1)イスラエルをユダヤ人による民主的で自由、平等な国家として認める(2)独立の精神を守る(3)全国民に軍や国家、民間での奉仕を義務づける(4)イスラム組織ハマスをテロ組織と認定する―—の4項目を提示した。

4番目の項目によって、アラブ系政党は事実上除外されるが、閣外協力という形で参加する可能性はある。イスラエルの国内法では、国会で出席議員の過半数から賛同を得れば政権を樹立できる。

アイゼンコット氏にとって大きな壁となるのが、アラブ系政党に依存する政権を否定するリーベルマン氏の存在だ。少数政権は短命に終わり、結局ネタニヤフ氏の復活につながるというのが同氏の見解だ。

リーベルマン氏はこれに代わるルートとして、自身が長年拒否してきた超正統派政党の政権参加を認める姿勢を示している。同氏は超正統派のUTJと「シャス」を含む61議席による連立合意に向けて「最大限の努力」をすべきだと呼びかけた。アラブ系の「ジョイント・リスト(共同リスト)」と「ラアム」は除外するという案だ。同氏によれば、この連立が成立した場合、ネタニヤフ氏が率いる右派「リクード」から3~4人の離反議員を取り込める可能性もある。

一方で、この案は野党が掲げる重要な公約のひとつと食い違う。超正統派ユダヤ教徒の男性に認められている徴兵免除を廃止するという公約だ。そのうえ、超正統派政党のうち1党は今もネタニヤフ氏側についている。

ネタニヤフ氏は7日のビデオ声明で、アラブ系政党の協力で少数政権が樹立されれば、イスラエルは「絶対に存続できない」と警告し、極右や超正統派の政党を加えた挙国一致政権を樹立すべきだと訴えた。

アイゼンコット氏は6日、できるだけ早いうちに政権を樹立させると表明。X(旧ツイッター)を通し、信任を失った首相が治安体制や法執行当局を動かし続ける現状は「1日たりとも継続させてはいけない危険な状況だ」と訴えた。

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