与党・共和党の大敗となったアメリカ中間選挙。
そこで気になるのが、トランプ大統領の今後の動きですが、専門家は「外交でレガシー=政治的遺産を残そうとする」と指摘します。
■アメリカ国民「トランプ政治」に嫌気か トランプ氏“展望描けない状況”
井上貴博キャスター:
「トランプ大統領リスク」を共和党が抱えているわけですが、一方で民主党としては次のリーダー候補がいないこと、党内で台頭する急進左派との折り合いをどうつけるのかなど課題を抱えている状況です。
その中で、トランプ大統領はニューヨーク・タイムズの取材に対し、「民主党と協力する用意はある」という発言をしているということですが、SNSでは帽子に「VETO(拒否権)」と書かれた画像を投稿しています。
TBSスペシャルコメンテーターの星浩氏によると、結果を表向きは受け入れた理由として、トランプ大統領は「展望が描けていないからではないか」ということですが、どういうことでしょうか。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
言われている以上にトランプ大統領のショックは大きいと思います。
今回の中間選挙は、アメリカ国民が「トランプ政治」に嫌気が差しているということの表れだと思います。
トランプ大統領は、こういう追い込まれているときに強がりを言う癖があって、「拒否権がある」と言っていますが、実際は相当落ち込んでいると思います。
井上キャスター:
トランプ大統領は「強いリーダー」や「世界の中心」ということをずっと誇ってきたので、この辺りは軸として変わらないかなという感じがありますね。
■内政はレームダック状態 トランプ氏“外交に足跡求めるリスク”
井上キャスター:
残りの任期2年はどんな状態になるのでしょうか。
今回の中間選挙を受けて、トランプ大統領自身やファミリービジネスの疑惑追及などで民主党に追い込まれる可能性があると言えます。
日本として気になるのは、内政がレームダック状態になると、フリーハンドで行える外交で足跡を残すのではないかということですが、どうお考えでしょうか。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
イラン戦争に関しては、バンス副大統領が早速、イランとの戦争が原因だったという趣旨の発言をしていて、明らかに政権の中の内紛が始まっています。
バンス副大統領は「絶対にイラン戦争を拡大してはダメだ」と言っているので、そう簡単にトランプ大統領も踏み切れないでしょう。ガソリン価格も上がります。
そこで手っ取り早いのは、例えば中国とディールをすれば、アメリカの農産物をいっぱい買ってくれるでしょう。
それから、例えば北朝鮮と核問題で妥協すれば、歴史に名を残せるとみるかもしれません。
トランプ大統領は、そういうところに走りがちなところがあります。
井上キャスター:
トランプ大統領は「教科書に名を残したい」というような発言もしていますが、朝鮮戦争を終えたのは自分だと言いたいかもしれませんし、その代わり核保有を認めるなどというリスクもありますよね。
■11月中旬に中国でAPEC開催 星浩氏「米中ロ首脳会談なら“東アジアでの日本外し”」
井上キャスター:
また、外交の動きの第一弾として、11月18日と19日に中国・深圳で行われるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)があげられます。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
非常に日本外交にとっても試練だと思います。
米中ロ首脳会談が仮に開かれると、明らかに“東アジアでの日本外し”となります。高市総理は全力でトランプ大統領に直談判をして、その三者会談はやめてほしいと言うべきですが、果たしてできるかどうか非常に難しいところだと思います。
特に中国との間でハイレベルな意思疎通が限られているので、ホスト役の中国に日本の国益への配慮を求めることは極めて難しく、日本外交にとって一番厳しいところだと思います。
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<プロフィール>
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ福島県出身
政治記者歴30年
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