【ソウル聯合ニュース】韓国の国家基幹ニュース通信社、聯合ニュースは3日、ソウル市内のホテルで「2026未来経済フォーラム」を開催した。世界市場の分断が進むなか「分断化するグローバル経済、一つにつなぐ韓日市場」をテーマに韓日協力策を模索した。
フォーラムには国会文化体育観光委員会の李在汀(イ・ジェジョン)委員長、韓日議員連盟会長を務める最大野党「国民の力」の朱豪英(チュ・ホヨン)国会議員、日韓議員連盟の武田良太会長、水嶋光一駐韓大使、韓日経済協会の具滋烈(ク・ジャヨル)会長、日韓経済協会の内田敏明専務、SKグループ会長の崔泰源(チェ・テウォン)大韓商工会議所会長など各界の関係者約500人が出席した。
また、晋玉童(チン・オクトン)新韓金融グループ会長、咸泳周(ハム・ヨンジュ)ハナ金融グループ会長、任鍾龍(イム・ジョンリョン)ウリ金融グループ会長、李燦雨(イ・チャンウ)農協金融グループ会長や、フォーラムを後援した日本の共同通信社の有田司常務理事らも出席した。
◇聯合ニュース社長「韓日連帯と協力は生存に不可欠」
聯合ニュースの黄大一(ファン・デイル)社長は開会のあいさつで、「多国間貿易体制の崩壊、地域別のブロック化、保護貿易主義の強化など対外環境が急変する時期において、韓日間の連携と協力は生存に向けた必須戦略だ」と強調した。
李在明(イ・ジェミョン)大統領はフォーラムに寄せた祝辞で、韓日関係について「文明史的な転換期のなかで、両国が協力を深化させ、その範囲を広げていくことは、これ以上先延ばしにできない時代の課題だ」と強調した。
朱豪英・韓日議連会長も祝辞で「韓日両国の経済協力は、もはや選択ではなく必須の時代的課題」と語り、武田・日韓議連会長は国際社会の大転換期を迎え、韓国と日本がエネルギーや先端技術分野などで協力することが必要だと応じた。
◇SK会長「AI・半導体などの韓日経済連携で1兆ドルのシナジー創出を」
2023年から韓日経済連帯を提唱してきたSKグループ会長の崔泰源・大韓商工会議所会長は韓国と日本が人工知能(AI)や半導体などの分野で経済協力を行い、重複するコストを削減することで、少なくとも1兆ドル(約160兆円)以上のシナジー(相乗効果)を生み出せると提唱した。
また、韓国と日本の国内総生産(GDP)は計6兆ドルであり、1兆ドルを超えるシナジーは成長とコスト削減によって実現できると説明した。
◇安保から文化まで 両国専門家らが具体策を提言
フォーラムは三つのセッションで構成された。第1セッション「米中覇権主義の中での韓日が競合国から協力国へ」では、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で初代外交通商部長官を務めた尹永寬(ユン・ヨングァン)峨山政策研究院理事長が登壇。米国主導の自由主義国際秩序が揺らいでいるなかで韓日が北朝鮮、中国、ロシアの連携に対応するため、韓国軍と自衛隊との間で物資などを融通し合う「物品役務相互提供協定(ACSA)」を早急に締結するべきだと主張した。
通信大手LGユープラスの李相燁(イ・サンヨプ)最高技術責任者(CTO)は、自社と日本の通信事業者との第6世代通信規格「6G」や人工知能(AI)市場における協力事例を紹介した。
第2セッション「経済規模世界4位、韓日経済共同体」では、AIサービスプラットフォームを運営するスタートアップ企業、リートンテクノロジーズのイ・セヨン代表が「韓日が大規模な投資でAIスタートアップを育成すべきだ」とし、具体的な投資案として2030年までに韓日両国のAI関連政策資金の規模を最低400兆ウォンに拡大する構想を示した。
駐神戸総領事を務めた日本専門家の梁起豪(ヤン・ギホ)聖公会大名誉教授は1965年の韓日国交正常化以降の両国関係を振り返るとともに、1998年に発表された当時の金大中(キム・デジュン)大統領と小渕恵三首相による韓日共同宣言30周年(2028年)を機に協力を深めるため、両国政府と民間がともに参加する特別委員会を設置することを提案した。
日本ロッテホールディングスの石黒博昭グローバル戦略本部長は、日本進出やアジア市場での韓日協力について、「ロッテが韓日ロッテの経験とリソースを共有する『ワンロッテ』戦略を通じて海外事業の持続的な成長を図る」と紹介した。
第3セッションは「韓日共存の未来…超高齢化への共同対応、K・Jカルチャーのシナジー」と題し、社会・文化分野での協力の可能性を模索した。日本の韓国社会専門家である春木育美・聖学院大教授が少子化と超高齢化という共通の社会問題に直面する両国の現実を分析し、関連技術やノウハウのアジア市場への輸出など共同協力策を提示した。
フォーラムの最後には、ポップオペラのテノール歌手で竜山文化財団理事長を務めるイム・ヒョンジュ氏が、日本でのデビュー以来20年以上に及ぶ個人的な日本との縁を紹介した。イム氏は日本に進出し、韓流ブームをクラシックやクロスオーバージャンルにも広げた。
イム氏は「韓日間に歴史認識の違いはあるが、両国が文化的に緊密な今こそ、それを解決していく絶好の機会だ」と強調した。
今回のフォーラムは、共同通信をはじめNHKや朝日新聞、日本経済新聞、TBSやテレビ東京、米AP通信やブルームバーグ通信などが現地取材を行うなど、海外メディアの関心も高かった。
会場入口では、韓日経済協力60年の歴史を振り返る「韓日経済協力写真展」が併催された。
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