イタリアで500年以上続くクリスマスの伝統菓子「パネットーネ」。その世界大会が初めて日本で開催され、「和の素材」で挑んだ日本人職人に密着しました。
ふんわりとした生地にドライフルーツなどを練り込んだイタリアの伝統菓子「パネットーネ」。世界大会に挑んだのは、イタリアで経験を積み日本でその食文化を伝えている松田武司さんです。
生地の膨らみや風味に欠かせないのが天然発酵種です。
イタリアンベーカリー 「プリンチⓇ」ヘッドシェフ 松田武司さん
「種の管理が職人にとっては一番難しいところ。使っていない時期でも毎日同じような工程を経て種継ぎしていく」
今回、松田さんが挑んだのは、「加賀棒ほうじ茶」を使った新たなパネットーネ。難しかったのは、お茶の苦みや渋みの生かし方です。
イタリアンベーカリー 「プリンチⓇ」ヘッドシェフ 松田武司さん
「日本を出しつつもお茶の渋み・苦味みたいなところを出しすぎると、イタリア人にとってはあまり良い印象に ならないんじゃないかなって」
日本らしさを出しながら伝統の味も大切にしたい。試行錯誤を重ねました。さらには「渋皮栗」も加え、長時間発酵などいくつもの工程を経てようやく焼き上がりへ。しかし、ここから形が崩れないよう逆さに吊るして冷まし…、仕込みからおよそ2日半で完成しました。
イタリアンベーカリー 「プリンチⓇ」ヘッドシェフ 松田武司さん
「“日本らしいね”って思ってもらえたら一番良いのかな」
そして迎えた世界大会。各国の職人が腕を競い、味や香りなどが審査されます。
果たして結果は…。
入賞には届きませんでした。
本場イタリアの審査員は、松田さんの作品をどう評価したのでしょうか。
FIPGC会長・審査員長 マッテオ・クトロさん
「(松田さんの)作品は非常に素晴らしかった。ただお茶の風味をもっと際立たせる工夫が必要です」
一方で、和の素材を取り入れた発想については…。
FIPGC会長・審査員長 マッテオ・クトロさん
「アイディアは素晴らしい。イタリアの伝統菓子に、その土地ならではの食材を取り入れる発想は正しい方向性だと思います」
結果を受け松田さんは…。
イタリアンベーカリー 「プリンチⓇ」ヘッドシェフ 松田武司さん
「技術も知識もあげていって、もっと日本でも盛り上がれるようにしたいなって改めて思いました」
イタリアの伝統菓子を、日本でもっと身近に。パネットーネを通じた松田さんの挑戦は続きます。
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