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(CNN) スペインで28日、列車同士が衝突し、多数の死者が出た。当局によるとこの事故は、コンピューターシステムの不具合と、明らかな人的ミスの両方に原因があるという。

1本の列車が別の列車に追突したこの事故では少なくとも68人が死亡、100人以上が負傷した。現場はトレド県のウルダ町付近で、マドリードとセビリアを結ぶ高速鉄道線上に位置していた。

民間の鉄道会社「イリョ」が運行する停車中の列車に、スペイン国鉄「レンフェ」が運行する列車の1両が突っ込んだ。事故当時は列車管理安全システム「LZB」の不具合により、当該区間のすべての列車運行が停止していた。

スペインで致命的な鉄道事故が発生するのは今年に入って3度目。1月にはコルドバ県で40人以上が死亡した大規模な衝突事故、バルセロナ近郊で運転士1人が死亡した事故が立て続けに起きていた。

28日、事故現場を視察したサンチェス首相は「今日、スペインは悲しみに包まれている。スペイン全土が悲しみに包まれている」と述べ、遺族に対し「全面的な連帯」を表明した。

スペインのプエンテ運輸相によれば事故当時、コンピューターシステムの不具合により63キロメートルにわたる線路区間の安全システムに問題が生じた。その結果、当該の区間を走行中のすべての列車が自動的に停止させられたという。

一方でそのとき、スペインの鉄道を管理する国営企業ADIFはシステムを手動で制御。赤信号が出ているにもかかわらず、レンフェの高速列車を南方向へ走行させる決定を下していた。

レンフェの列車は列車管制官からの誤った指令により、速度制限なしでの走行を許可された。プエンテ氏によるとその結果、現地時間の午前8時36分から8時52分の間に、同列車は時速約200キロで走行を再開。最終的に停車中のイリョの列車と衝突した。

「運行を禁止する赤信号が出ていたにもかかわらず、列車は進行を許可された」と、プエンテ氏は28日の記者会見で述べ、説明のつかない判断だとの見方を示唆した。

この会見内容に対し、スペインの労働組合CSIFからはプエンテ氏の辞任を求める声が上がった。CSIFは政府に対し、調査を尊重し、ADIFの交通部門責任者に対する推定無罪の姿勢を守るよう要求している。CNNは運輸省にコメントを求めた。

死亡者のうち24人は、マドリードからセビリアへ向かっていたレンフェの列車に乗車していた。44人は同じくマドリードとセビリア間を運行していたイリョの列車に乗車していた。

プエンテ氏は、この事故について徹底的な調査が行われると付け加えた。

サンチェス氏は、「過失があった場合は、それが明らかになるだろう。また安全システムに不備があった場合は、断固たる姿勢で対処する」と述べた。

今回の事故現場は、1月に40人が死亡する列車事故が発生したアダムスの近郊から約210キロ離れているが、マドリードとセビリアを結ぶ同じ高速鉄道路線に位置している。

しかし1月の列車事故の原因は、今回とは著しく異なっていた。スペインの公共放送局RTVEによると、前者は線路の破損により1両が脱線し、隣接する線路に進入したことが原因だった。

この列車事故に先立ち、スペインの列車運転士組合「セマフ」は、高速走行による振動が高速鉄道の線路に摩耗や損傷をもたらす恐れがあるとして懸念を表明していた。当時、同組合の関係者がCNNにそう明かしていた。

一方で去年までの欧州連合(EU)の統計によると、スペインの鉄道安全実績は他の多くの欧州諸国を上回っている。

EU統計局(ユーロスタット)の報告書によると、2023年、スペインの鉄道事故による死亡者数は住民100万人あたり1人未満と、当時EU内で最も良好な実績を記録していた。データによればEUにおける鉄道事故死の大半は、列車内の乗客や乗務員が犠牲になるケースよりも線路内への無断立ち入りが原因で起きている。

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