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 =1面からつづく

 外国にいる大使の仕事で心がけていることについて、駐エジプト日本大使の岩井文男さんは「日本の国民が豊かで、安全に生活できるよう、相手国の政府と良い関係を築いて、信頼を得られるように働く」と言います。現地では日本人の経済活動がうまく進められるように支援。日本からの観光客らが事故や犯罪に巻き込まれないよう助言し、実際に巻き込まれた場合には、日本人の救出に動くことがあります。

 特にエジプトでは、教育分野での日本との交流が進んでいるそうです。かつてエジプトでは、教師から生徒への一方的な「詰め込み教育」が中心でした。その反省から、学級会を開いたり、児童・生徒らが日直当番としてプリントを配布したり、そうじしたりして自主性を育てる日本式教育が、2018年から全国規模で導入されました。在エジプト日本大使館や国際協力機構(JICA)がエジプト政府に協力しています。

 エジプトでアラビア語を学び外交官としてスタートした岩井さんは、イラクやサウジアラビアでも大使を務め、中東の専門家です。特にイラクには、サダム・フセイン大統領による独裁政治のころ▽03年のアメリカの侵攻によるサダム政権崩壊のころ▽15年の過激組織「イスラム国」(IS)による内戦のころ――と繰り返し赴任しました。

 「イラクで仕事をした経験から、中東地域の国が成り立っている複雑さを感じました。古来いろいろな王朝が出てきては滅ぼされ、ということが続いてきた流れがあり、いろいろな民族、いろいろな宗教の人たちが入り交じっています。一つの国としてやっていくためには、相当な努力が必要だということがよく分かりました」

 中東地域が平和で安定していることは、国際社会にとって重要で、日本にとっても極めて重要だと、岩井さんは指摘します。アメリカ・イスラエルとイランの戦争が始まって日本にも影響が及んだように、経済活動に欠かせない原油などのエネルギー源の輸入を中東地域に頼っていることが大きな理由です。

 パレスチナ自治区ガザ地区をめぐる和平の国際首脳会議に参加した岩井さんは「その中東地域の中でも、パレスチナの問題は古くからある重要な問題です。アラブとイスラエルの対立の根っこにあるパレスチナの問題がある限り、中東地域の本当の平和はやってきません」と話します。

 そして平和に向けた努力の大切さを語りました。「戦争、災害、食糧危機など、外国にはいろいろな問題があります。そこで暮らす人たち、子どもたちも自分たちと同じ人間で、大切にしている家族や友達もいることを想像し、思いやる見方を身につけていったら良いと思います」

 外交を担当する国の役所・外務省の職員として採用され、外国にある大使館・公館に派遣される人が外交官です。国(人事院)が行う国家公務員採用試験や、外務省が行う専門職員採用試験などに合格した人たちから選ばれます。外国語など、いろいろな勉強をする必要があります。

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