ローマ(CNN) ローマ教皇レオ14世は16日、入院先の病院からロシアのプーチン大統領と電話で会談し、ロシアの占領下にあるウクライナの都市の「深刻な人道状況」について懸念を示した。レオ14世は数日前に肺がんの手術を受けたばかり。
ローマ教皇庁(バチカン)によると、レオ14世は電話中、ウクライナ南部ヘルソン州にあるロシア占領下の都市オレシュキの状況に「深い懸念」を表明した。ウクライナ当局によれば、オレシュキには今もおよそ2000人の民間人が残されており、食料や医薬品の供給ルートが遮断されている状況だ。
レオ14世はウクライナ側から支援を求められており、民間人の退避と支援物資の搬入を可能にするため、現地で停戦を実施するよう呼び掛けた。
ロシア大統領府は声明で、プーチン氏が深刻な人道状況の改善に取り組むバチカンの意向を「支持」したと説明。ただしウクライナは、ロシアがオレシュキで「故意に人道的惨事を引き起こしている」と非難している。
バチカンの国務長官を務めるパロリン枢機卿は記者団に対し、プーチン氏がレオ14世の要請に応じて行動することを期待すると語った。
レオ14世がプーチン氏と電話会談するのは、教皇就任以来2回目となる。13日に肺がんの手術を受けてから職務に復帰しつつある表れだ。
レオ14世は16日正午、入院先の病院で勤務時間外の医師や看護師を迎えたミサを執り行った。レオ14世は今週初めに肺の一部を切除する手術を受けたが、バチカンは「着実な回復」を見せていると説明。公開された写真には、レオ14世が病院内の仮設礼拝堂で立ったままミサを執り行う姿が写っている。
バチカンによると、レオ14世はミサの説教で、自身や他の患者のケアに当たる職員に感謝の意を伝えた。
ミサが行われたのは、病院の10階にある一室。この階には、ローマ教皇が入院時に使用する専用の部屋が設けられている。
トランプ米大統領は、レオ14世の兄弟と話し、回復を願うメッセージを伝えてもらうよう頼んだことを明らかにした。「無事を祈っている。兄弟と話をして、お見舞いの気持ちを伝えてほしいと頼んだ」としている。
手術後の検査の結果はまだ公表されていない。術後検査では、がんが完全に取り除かれたかどうか、今後どんな治療が必要になるかを確認する。
レオ14世が肺がんと診断されたとの知らせは、バチカン内で衝撃をもって受け止められた。レオ14世は精力的な活動で知られ、健康状態も良好だとみられていた。
レオ14世の公務は今月20日まで中止されている。来月6~17日に予定される中南米訪問が実現するかどうかは、現時点でははっきりしない。
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