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【10月11日 AFP】米テネシー州で先週、薬物注射による死刑執行が失敗し、生き延びたクリスタ・パイク死刑囚が退院し、刑務所に戻った。弁護団が10日、明らかにした。

パイク死刑囚(50)は9月30日、通常なら致死量となる鎮静剤ペントバルビタールを2回投与されたが、死亡しなかった。重篤な状態で病院に搬送されたものの、その後意識を回復。弁護団は今週、「歩き回れるまでに回復したものの、意識は『ぼんやりした』状態にある」と説明していた。

死刑情報センター(DPI)によると、死刑執行のために致死量の薬物を注射されながら生き延びたケースは今回が初めてだという。

弁護団は10日の声明で、「クリスタ・パイク死刑囚は地元の病院を退院し、30年以上にわたって収容されてきたデブラ・K・ジョンソン更生センターに戻った」と発表。「この異例の状況下で治療に当たった救急隊員や医療チームに感謝している」と述べた。

弁護団によると、刑務所でも引き続き医療措置を受け、回復状況が観察されるという。

パイク死刑囚の執行失敗を受け、米国では死刑制度の倫理的な是非をめぐる議論が改めて注目されている。

こうした議論は、米国防総省が年内に予定する銃殺刑の執行をインターネットで生中継する方針を発表したことで、さらに激しさを増している。元米陸軍精神科医のニダル・ハサン死刑囚は、2009年に13人を射殺したテキサス州フォートフッドで、12月3日に死刑が執行される予定となっている。

死刑執行の生中継をめぐっては、死刑制度を支持する共和党関係者を含め、米国内のさまざまな著名人から反発が出ている。

ドナルド・トランプ米大統領は10日、生中継を取りやめる可能性もあるとの考えを示した。

トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、「中継しないという考え方と、中継するという考え方の二つがある」とし、「中継すれば、同じようなことをする人がいなくなるかもしれない。だから最終的には私が決める」と語った。

米国では全50州のうち23州が死刑制度を廃止しており、カリフォルニア、オレゴン、ペンシルベニアの3州では執行を一時停止している。(c)AFP

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