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今、世界で人気の「日本の抹茶」。アメリカでもブームとなっているんですが、現地で親しまれているのは必ずしも「日本産の抹茶」ではないようです。アメリカの抹茶市場に今、何が起きているのでしょうか?

■アメリカで抹茶ブーム! 「健康でエンタメな飲料」として注目

高柳光希キャスター:

日本では誰もが知っている抹茶ですが、いま世界中でブームになっています。特にアメリカでは大きなブームになっているようです。

2022年〜2025年の3年間で売上が86%も増加しているといいます。人気の背景には、コロナ禍以降の“健康志向”の高まりがあります。

抹茶はコーヒーよりカフェインの量がやや少なく、コーヒーは飲んだ後にすぐに覚醒状態になりますが、抹茶はカフェインの吸収が穏やかで、集中力が持続しやすいといわれています。

さらに、SNSでの拡散も理由の一つです。TikTokでの「#matcha」の総再生回数が421億回だということです。(10月6日時点・TikTok分析サイト「Urlebird」より)

そして、日本文化への関心が高まっていることもあります。日本への旅行客が増加していることや、抹茶の文化や禅・茶道などのストーリーに魅力を感じている人が増えているということです。

こうしたことから、若者を中心に“健康エンタメ飲料”として定着しつつあるといわれています。

また、アメリカの抹茶の市場規模は2025年に1億7860万ドル(約279億円)ですが、2033年には3億4000万ドル(約537億円)とほぼ倍増するといわれています。

※米・市場調査サイト「GRAND VIEW HORIZON」より

ここで、現地から中継です。

■抹茶が“ファッション”に? ランチタイムには行列も…

JNN米・ロサンゼルス支局 吉田駿平 記者:

ロサンゼルス支局のある「ソウテル」というエリアにも、約10店舗の抹茶を扱う店があります。数メートルおきに店が並び、ひしめき合っている状況で、コーヒーの店よりも多い印象です。ランチタイムの終わりには行列になる店もあります。

値段は抹茶ラテ1杯で7ドル〜8ドル(日本円で税込み1200円〜1400円ほど)です。日本の倍以上の値段で販売されている状態ですが、抹茶のカップを手に持って歩く人を多く見かけます。

街で飲み歩いたり、SNSに投稿したりすることが若い人たちの“ファッション”になっている部分もあるようです。

井上貴博キャスター:

実際に、アメリカの抹茶を飲んでみた感想を教えてください。

JNN米・ロサンゼルス支局 吉田記者:

物によっては甘味料が使われていて甘いです。このようなものを飲むと、抹茶本来の風味はあまり感じられず、甘みの方が勝っている印象です。

高柳キャスター:

日本の抹茶文化は、生産者の高齢化による人件費の高騰や、設備費などが高騰することで価格が上がっています。それに加え、抹茶の世界的なブームもあり、日本の抹茶高騰に拍車をかけています。

こうしたなか、ロサンゼルスで開かれた見本市で“変化”がみられたようです。

■課題は「ブランド価値」? 価格高騰で中国産に切り替える業者も 

JNN米・ロサンゼルス支局 吉田記者:

私が取材したロサンゼルスの見本市では、抹茶を扱う業者のブースが日本産と海外産で半々ほどだったのですが、中でも多かったのが中国産です。

アメリカで中国産の抹茶を輸入してる業者いわく、中国産の方が日本産よりも3割から4割ほど安いと言っていました。中国はお茶文化で、そもそも茶葉の生産量が多く、これまでは多くが国内で消費されていたためだそうです。

しかし、近年の抹茶のブームを受け、いま海外へ輸出する量が増えていて、もともと大量にあった中国の抹茶生産能力を世界に向けて解放したということです。

さらに、日本の抹茶が高騰していることから、アメリカでは日本産から中国産の抹茶に切り替える業者も多いようです。

アメリカで売られているマンゴー抹茶とブルーベリー抹茶という商品を用意しました。カップの底にマンゴーが入っている、このマンゴー抹茶のように、アメリカでは抹茶ラテに甘味料を入れて販売する店が多いです。

ある日本の業者は、正直抹茶だったら何でもいいという店も多いといいます。よって、安く安定供給できるというニーズに答えられる中国産が強いと話していました。

日本の抹茶ならではの風味や苦味を好む人もいますが、緑のおしゃれな飲み物ぐらいの認識の人が多いのも事実です。

本当は日本産がいいけれども、中国産などもいまは品質が向上しているため十分だと話す人もいました。

今後は高くても日本の抹茶を飲みたいという人を増やして、ブランド価値を高められるかどうかが重要になりそうです。

井上キャスター:

実際にマンゴー抹茶を飲んでみて、感想を教えてください。

JNN米・ロサンゼルス支局 吉田記者:

かき混ぜてもマンゴーの甘みが強いため、抹茶の風味や苦みはかなり抑えられている印象です。

井上キャスター:

アメリカでは、甘みが強い方が好まれるっていうのがリポートからも伝わりました。ですが、だからこそ今後は日本食の強さといったジャパンブランドで差別化することで、少し高くても日本の抹茶ドリンクを飲もうという動きにつながるのではないでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:

自由貿易とは、まさにこのことだと思います。そして、中国産のように安いものがあれば、そちらを選ぶという動きも当然だと思います。

日本の抹茶は多少高いけれども質がいいとか、日本文化の侘び寂びと一緒になって伝わるかどうかという新しい競争になるのではないでしょうか。これから本当の競争が始まると考えます。

出水麻衣キャスター:

日本の緑茶農家も茶の生産を増やしてるようなので、競争力が高まっていく気がしますよね。

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<プロフィール>

吉田駿平

JNN米・ロサンゼルス支局記者

行政や事件取材を担当

抹茶よりコーヒー派

星浩さん

TBSスペシャルコメンテーター

1955年生まれ 福島県出身

政治記者歴30年

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