(CNN) 欧州連合(EU)は、域内全域で13歳未満のソーシャルメディア利用を禁止し、それ以上の年齢の子どもたちにもデジタル技術の利用制限を課す方針を明らかにした。フォンデアライエン欧州委員長が16日に発表した。
EU全域で規則を策定する今回の動きは、加盟国の一部が10代の若者に対するソーシャルメディア利用制限を導入したことを受けてのもの。子どもたちのソーシャルメディアへのアクセス制限は、現在各国が積極的に進める施策ともなっている。オーストラリアは2025年12月、16歳未満のソーシャルメディア利用を禁止する世界初の国となった。
フォンデアライエン氏は仏ストラスブールでの一般教書演説で、「13歳未満はソーシャルメディアを利用できない。15歳未満は個人アカウントを持てない」と今回の計画を説明。その上で13歳と14歳の子どもには、保護者の監督下で機能が制限された「ミニアカウント」の利用を認める意向を明らかにした。これらのアカウントの利用時間は1日1時間に制限されるとも付け加えた。
主要なソーシャルメディアプラットフォームのほとんどは既に13歳未満の子どもの利用を禁止していると表明しているが、議員やオンライン安全専門家は、その規則を遵守させるための適切な措置が講じられているのか疑問を呈している。
EUの執行機関の欧州委員会は17日に子どものための新たな法案「Kids Act」を提案する予定だと、フォンデアライエン氏は述べた。この法案ではEUは立証責任を逆転させ、ソーシャルメディアプラットフォーム側が未成年者にとって安全であることを証明しなければならなくなる。
フォンデアライエン氏は「欧州には行動する力がある。ルールを決めるのは我々であって、ビッグテック(巨大テクノロジー企業)ではない」と強調した。
実際には、当該の法案が成立するには何年もかかる可能性がある。EU加盟国それぞれの承認が必要となるのに加え、すでにいくつかの国は独自のソーシャルメディア禁止措置を進めているからだ。
フランスは7月の議会採決を経て、15歳未満の子どものソーシャルメディア利用を禁止した最初のEU加盟国となったが、この禁止措置は後に憲法裁判所によって無効とされた。スペイン、デンマーク、スウェーデンなども、ソーシャルメディア利用の年齢制限を検討しているEU加盟国に含まれる。
法律事務所ピンセント・メーソンズのパートナーを務めるラウロ・ファバ氏は、EUのKids Actについて、大手オンラインプラットフォームを規制する既存のデジタルサービス法やAI(人工知能)法に匹敵する「新たなEUの巨大法」になるだろうと予測している。
AIについて、フォンデアライエン氏は、「正しく活用できれば、AIは人類に恩恵をもたらす可能性を秘めている」と楽観的な見方を示した。
しかし、AIの可能性を最大限に引き出すためには、「これまで想像もできなかったレベルのハッキング」など、AI技術に伴う「甚大なリスク」に対処する必要があると付け加えた。
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