(CNN) ロシアのドローン(無人機)が8日、モルドバの領空に侵入し、ウクライナのゼレンスキー大統領を乗せたノルウェー行き航空機の出発が遅れていたことが分かった。モルドバ当局者が明らかにした。
モルドバはウクライナと国境を接する東欧の国。複数の当局者によると、ジェット推進式ドローン(無人機)の侵入を検知したことから、領空を閉鎖した。
ゼレンスキー氏の搭乗機はモルドバの首都にあるキシナウ国際空港で待機していたが、ドローンの墜落が確認されると、離陸の許可が下りた。AP通信によると、ドローンは空港からおよそ160キロ離れた場所で爆発したという。
駐米モルドバ大使はCNNの記者に対し、「偶然ではない」可能性が高いとの見方を示した。
「ウクライナ大統領の航空機が空港に地上駐機しているさなかに、ジェット推進式のドローンが単に監視目的でモルドバ領空に侵入したとは考えられない」という。
モルドバ当局はドローンの標的がゼレンスキー氏だったと見ているかとの問いに、駐米大使は調査が進行中であり、「現時点で断定するのは時期尚早だ」と答えた。一方で、ゼレンスキー氏が海外訪問時にモルドバの空域を利用しているのは周知の事実であり、「こうした事態が起きたのはおそらく初めてではない」と言い添えた。
ロシア大統領府はこれまでのところコメントしていない。
ゼレンスキー氏はノルウェーの前国王ハラルド5世の葬儀に出席するため、現地へ向かう途中だった。ノルウェーの首都オスロで行われた葬列では、他の国家元首と並んで前国王の棺(ひつぎ)の後ろを行進した。
ドローンの事案について明るみに出したのは、ノルウェーのストーレ首相だった。
ロイター通信によると、ストーレ首相は公共放送NRKに対し、「ゼレンスキー氏の搭乗機がモルドバから離陸しようとした際、ドローンに衝突されそうになった。これがゼレンスキー氏の直面する現実だ」と語った。
当局者によると、8日には2機目のドローンがモルドバの空域に侵入したが、そのまま飛行してルーマニア上空へ向かったという。4年以上に及ぶウクライナ侵攻の間、ロシアのドローンはモルドバ、ルーマニア両国の領空に頻繁に侵入してきた。
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