7月28日、熊本県で最大震度7を観測する地震が発生しました。被害の大きかった地域に暮らす聴覚障害者なども被害を受けました。熊本県ろう者福祉協会のホームページによると、ほとんどの人の無事を確認できたそうですが、家が全壊した人が2人、避難生活を送っている人が4人ほどいるそうです。
聞こえない、聞こえにくいことは、外見からでは分かりづらい障害です。そのため、災害時などには、情報が届きにくくなる可能性もあります。今回は、災害時などに役立つ「耳マーク腕章」と「災害用バンダナ」について取り上げます。【千田あかり】
「耳マーク」については、2024年9月1日(一部地域では2日)の「ぱぴぷぺぽ」でも紹介しました。聞こえない、聞こえにくいことを周囲に知らせ、聞こえない、聞こえくい人への配慮を表すマークです。「耳マーク腕章」は、耳マークのデザインが付いた腕章で、通常は職場などで周りの方に気付いてもらう目的で使う人が多いそうです。災害時でも同様に目印として使うことができます。
「災害用バンダナ」は、東京都墨田区聴覚障害者協会と手話サークル「すみだ」が合同で製作し、全国に向けても普及啓発活動をしています。
協会の相談役を務める荘司康男さん(76)によると、1995年に阪神大震災が起きた時、被災した聴覚障害者やコーダ(聞こえないまたは聞こえにくい親を持つ、聞こえる子ども)の体験を聞きました。支援などに関する情報を得るのが大変だったことや、ろう者に情報が伝わるように手話などコミュニケーションを確保する重要性を痛感し、バンダナを作るきっかけになったそうです。
バンダナは一辺が55センチメートルと75センチメートルの2種類あります。バンダナには、「耳がきこえません」「手話ができます」の二つが印字されています。「支援が必要な人」も「支援ができる人」も、折りたたみ方次第でどらちも使えるデザインになっています。
バンダナの色が「ピンク」と「紫」なのには理由があります。被災地では、「赤」や「オレンジ」「黄色」などが救助やボランティア関係者の間で多く使われるため、それらの色とは区別しやすいこの2色を選びました。このバンダナは、2011年3月11日に発生した東日本大震災の時も、被災地3県に200枚、宮城県立ろう学校同窓会に150枚を寄付して、活用されたそうです。
荘司さんは「筆談します、も加えてほしいという希望が多く寄せられたので、55センチメートルのバンダナに追加しました」と説明しました。求められていたようで、注文も増えたそうです。一辺75センチメートルの大判は、腕などを骨折したときに三角巾代わりにもできる大きさで、使い勝手がよいと評判です。
「災害用バンダナ」という名前を付けてPRしていますが、「普段から使っている人もいる」と荘司さん。旅行先にバンダナを持っていったところ、「聞こえない人」だと気付いた地元の人から親切な対応をしてもらえたケースもあるそうです。こういったグッズは災害時だけでなく普段から役に立ちそうですね。
◆今月の手話
左手の親指を立て前に向け、右手の手のひらで2回たたきながら、目を見開いて、あごをひきます。
【監修】立教大学日本手話講師・佐沢静枝さん
2020年に毎日新聞に入社。生まれたときから耳が聞こえない。家族は聞こえるが主に手話で話す。
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★あて先・件名 毎日小学生新聞「ぱぴぷぺぽ」
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★メール maishou@mainichi.co.jp
「あなたらしく」では、さまざまな人を理解し尊重するとともに、自分自身も大切にできるような視点を伝えます。タイトルは、ダウン症のある鈴木俊太朗さんが描きました。
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