【8月26日 AFP】ドイツ政府は25日、送還対象となっていたアフガニスタン人男性23人をチャーター機でカブールに強制送還した。大半は性犯罪などで有罪判決を受けた犯罪者だという。
日刊紙ビルトが公開した動画には、夜明け前のライプツィヒ空港でアフガン人男性らがチャーター機に乗り込む様子や、ターミナル内で数十人が「強制送還をやめろ、難民を歓迎する」と書かれた横断幕を掲げて強制送還に抗議する場面が映っている。
ドイツは2015年以降、難民や難民認定希望者を数百万人受け入れてきたが、フリードリヒ・メルツ首相はこの流れを変えると表明し、国境検問や強制送還を強化してきた。
ドイツ政府はアフガン人男性の強制送還について、有罪判決を受けた犯罪者を優先しているが、今年7月には犯罪歴がないが難民申請が不認定になった男性を初めて対象とした。
内務省はX(旧ツイッター)に「けさ、出国命令を受けたアフガン人男性23人がチャーター機でカブールへ送還された」「この人物らは主に、性犯罪や傷害罪などの重大な犯罪で有罪判決を受けた犯罪者だ」と投稿した。
内務省の報道官がAFPに語ったところによると、25日に送還されたアフガン人男性は全員が職務質問を受けたり、逮捕されたり、通報されて記録に残ったりした要注意人物だという。
昨年5月にメルツ首相が就任して以来、ドイツはこれまでにアフガン人男性228人を強制送還した。
アレクサンダー・ドブリント内相は、「確実に犯罪者を国外追放することがドイツの国益になるのは明らかだ」「ドイツでの在留資格を持たない者は誰であれ、国外追放を覚悟しなければならない。われわれは一貫してこの方針を実行している」と述べた。
ドイツ政府は、5年前にアフガンで復権したイスラム主義組織タリバン暫定政権を公式には承認していないが、強制送還をめぐり交渉を重ねてきた。
メルツ首相は、自身が率いる保守連合「キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)」が移民政策の厳格化によって反移民を掲げる極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の台頭を阻止できることを期待している。ドブリント内相もCDU・CSU所属。
一方で、人権団体などはアフガンへの強制送還を批判している。同国ではタリバン当局がイスラム法の厳格な解釈を強要しており、女子教育は12歳まで制限され、女性の就労も大半の職種で禁止されているためだ。
人権団体「強制送還反対同盟」によると、空港での抗議デモには約50人が参加した。
同団体はアフガン人男性にとって今回の強制送還が「極めて危険だ」と非難した。
同団体の広報担当者カイ・アディール氏はAFPに対し、「保護を求めてアフガンからドイツに来た人々がタリバン政権下のアフガンに送還され、排除や拷問、さらには死に直面している」と語った。(c)AFP
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