【8月26日 AFP】太平洋の島国キリバスの警察海洋部は、サメのヒレだけを切り取って胴体を捨てる違法漁法「フィニング」を行っていたとして、中国漁船1隻を今月拿捕(だほ)したとAFPに明らかにした。
フィニングは太平洋の多くの海域で禁止されているが、フカヒレは東アジアや東南アジアで需要が高く、後を絶たない。
中国漁船の拿捕は、8月3日から14日にかけて太平洋島しょ国11か国が参加して行われた監視・取り締まり作戦で拿捕された4隻のうちの1隻。
この作戦は米沿岸警備隊の巡視船の支援を受けて実施されたが、キリバスは自前の巡視船で参加した。
キリバス警察海洋部のトム・レッドフェーン司令官がAFPに語ったところによると、中国漁船はキリバス領海内での操業許可を得ていたが、臨検で船内からフカヒレが見つかったため拿捕。詳しく調べるため、クリスマス島にえい航したという。
キリバスは350万平方キロにおよぶ広大な排他的経済水域(EEZ)を有しており、2019年に台湾と断交して中国と外国関係を樹立して以来、中国の国営企業などから関心を集めている。
また、キリバスには中国の警察官も駐在しており、米国から地域の緊張をあおるリスクがあると懸念が表明されている。
レッドフェーン司令官によると、キリバス警察海洋部が臨検を実施した際、中国漁船内にフカヒレが保管されていたことが判明し、操業許可条件違反が確認された。
キリバスは近年、中国との関係を深めているが、フランスとの協力関係も強化しており、来月には警察署を再建するため、フランス軍の要員がクリスマス島に到着する予定となっている。
太平洋地域全体でフカヒレの採取は禁止されている。
豪ジェームズクック大学の水産研究者アンドリュー・チン氏は、フィニングがサメの生息数の「激減」をもたらし、太平洋で厳格な規制が敷かれることになったと説明。
「現在は違法行為となっているため、フィニングは隠れて行われるようになり、摘発が非常に難しくなっている」と述べた。
香港の市場で販売されている大量のフカヒレは、DNA調査から太平洋地域で採取されたものだと判明している。 (c)AFP
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