【8月15日 AFP】論文盗用疑惑を受けて英ケンブリッジ大学の教授を先週辞任したジェイソン・アーデイ氏が(41)が14日午後、ロンドン南部の自宅で死亡した。同大が確認した。黒人である同氏は、盗用疑惑を「私の地位を奪おうとするキャンペーン」と呼び、人種差別に基づくものだと主張していた。
ロンドン警視庁によると、アーデイ氏は同日午後、ロンドン南部バタシー地区にある自宅で意識不明の状態で発見され、その場で死亡が確認された。
同庁は声明で「現時点で彼の死は予期せぬものとして扱われているが、不審な点はないとみられている」と述べ、事件性はないとの見方を示した。
ケンブリッジ大のデボラ・プレンティス副総長は短く声明で、「この悲報に接し、深く悲嘆に暮れている」「この非常につらい時期にあるジェイソン・アーデイ氏のご家族とご友人に心からお悔やみを申し上げる」と述べた。
この疑惑は、2023年にケンブリッジ大で黒人として史上最年少で教授に就任したアーデイ氏が、博士論文の一部を盗用したと一部の学者やメディアが指摘したことで浮上した。
論文盗用疑惑を英国の右派(保守)系新聞やコメンテーターらが取り上げ、アーデイ氏が多様性・公平性・包括性(DEI)を推進する取り組みから不当に利益を得ていたと批判していた。
ケンブリッジ大が論文盗用疑惑などの調査を開始した直後の8月5日、アーデイ氏はケンブリッジ大の教授職およびジーザス・カレッジのフェローを辞任すると発表した。
アーデイ氏はオンラインに投稿した手紙の中で、辞任することが「困難な時期」を終わらせる「唯一の方法」だと述べる一方、この決定によって「私を取り巻くナラティブを受け入れたと誤解されてはならない」と付け加え、論文盗用疑惑などを認めたわけではないと強調した。
■英紙も調査
論文盗用疑惑は7月、元ケンブリッジ大研究者のネイサン・コフナス氏が、アーデイ氏の博士論文について、複数のか所が別の論文から盗用したものだと新たに指摘したことで再燃した。
コフナス氏は、過去に人種差別疑惑により2024年にケンブリッジ大のカレッジでの研究員としての活動を終了した経験を持ち、自らを「人種リアリスト」と定義している。
タイムズやテレグラフなどの英紙は、アーデイ氏の研究業績や私生活に関する複数の調査記事を掲載してきた。
「35日間で30回フルマラソンを完走し、慈善団体のために数百万ポンドを集めた」というものを含め、アーデイ氏の私生活に関する主張の一部にも疑義が唱えられていた。
■「人種的動機に基づくもの」
アーデイ氏は今月のタイムズとのインタビューで、論文に誤りがあったことは認めたものの、「作り話をするうそつきで、学術不正をする詐欺師であるかのように不当に描写されている」と反論。
「私の地位を奪おうとするキャンペーン」は「人種差別に基づくもの」だと主張した。
アーデイ氏をめぐる論争は、ケンブリッジ大にとどまらず学界を二分させているようだ。
同大のある学者グループは先週、プレンティス副総長に書簡を送り、アーデイ氏の任用を痛烈に批判するとともに、独立した第三者委員会による調査を求めた。
一方で、アーデイ氏を支持する書簡を送った学者グループもいる。(c)AFP
Indonesian
English
Hindi
Thai
Vietnamese
Burmese
Spanish
Portuguese
Arabic
Russian
Chinese