【8月8日 AFP】韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は7日、強制的な国際養子縁組という同国の暗い歴史について、「真相を徹底的に解明する」と約束した。李大統領は数か月前にこの問題について公式に謝罪している。
政府の公式統計によると、韓国はかつて世界有数の「赤ちゃん輸出大国」で、1955~1999年に14万人以上を国外に送り出した。
国際養子縁組は朝鮮戦争(1950~1953年)後に始まり、韓国人女性と米兵の間に生まれた混血児や、未婚の女性が産んだ婚外子(非嫡出子)を国外に送り出す手段として利用された。混血児や婚外子は当時、今以上に保守的な韓国社会で強い偏見や差別にさらされていた。
1970年代から1980年代の高度経済成長期に入ると巨大なビジネスへと変貌し、韓国の養子縁組斡旋機関に巨額の利益をもたらした。
韓国政府の調査機関「真実・和解のための過去事整理委員会」は昨年、同国政府が記録を偽造したり、実親から十分な説明を受けて納得した上での同意を得なかったりしたと認定し、国際養子縁組における人権侵害の責任を負っていると結論付けた。
だが調査対象となった国際養子縁組の事例367件のうち、同委員会が国家の責任を認定したのはわすか56件にとどまったことから、韓国出身の養子たちが反発し、7月21日からこれらの事例の再検証が始まった。
李大統領は、調査官やその他の国家による暴力の被害者らが参加したイベントで、「前回の調査で十分に解明されなかった強制的な国際養子縁組の事例について、真相を徹底的に解明する」と述べた。
調査を求める声は主に韓国出身の養子たちから上がっており、実親側は今なお根強い韓国社会の偏見から声を上げることをためらっている。
だが今年5月、韓国人の実母5人が「同意していないのに子どもを国際養子に出された」として国家による調査を求めて名乗り出た。
そのうちの1人は、出産直後に娘は死亡したと告げられたが、後になって実際には米国に養子に出されていたことを知ったという。
李大統領は昨年10月、「国際養子縁組の手続きの過程で不当な人権侵害が発生したケースがあった」「そのような時期に国家はその責任を十分に果たせなかった。大韓民国を代表して、心からおわび申し上げる」と謝罪した。
韓国出身の養子たちは長年にわたり自身の権利を訴えており、多くが「養子縁組の法的要件を満たすために書類が偽造され、実母らはわが子をあきらめざるを得なかった」と証言している。
実親や韓国出身の養子の中には、貧困地域で親が目を離した隙に業者に拉致されたと主張する人もいる。
また、当局が迷子になった子どもを家族と再会させず、そのまま国際養子縁組へ回したとも指摘されている。
韓国は深刻な少子化に直面しているが、子どもを国外へ養子に出し続けている。
政府データによると、国際養子縁組の件数は2022年が142件、2023年が79件、2024年が58件、2025年が24件となっている。(c)AFP
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