【8月1日 AFP】イタリア警察は7月31日、シチリア島で不法滞在の外国人(不法移民)を搾取し、電気も水道も通っていない家に住まわせ週70時間の過酷な労働を強いていたとして、ルーマニア人の男4人を摘発したと発表した。
パレルモ警察によると、高品質な柑橘(かんきつ)類の産地として知られるシチリア島中部エンナの検察は、ルーマニア人グループの「主犯格」の男を自宅軟禁とし、従犯の男3人に対しては司法当局への定期出頭命令を出した。
モロッコ国籍の不法滞在者4人が「2024年1月から5月にかけて、エンナおよびレガルブートでオレンジ収穫作業員として搾取的な条件で働かされた」と被害届を出したことで捜査が開始された。
警察によると、不法滞在者4人は脅迫や暴力によって搾取的な条件をのまされ、1日10時間で週7日間、休日なしでの労働を強いられた。
給与は歩合制で、オレンジ1箱の収穫につき1ユーロ(約183円)程度しか支払われていなかった。
従犯の3人は、電気や水道の通っていない家に不法滞在者らを住まわせ、賃金から家賃を天引きした上、これらの条件を受け入れなければ追い出すと脅迫していたとされる。
警察は、捜査はまだ予備段階にあるとしている。
重大な労働搾取の被害者となった不法滞在者4人は、在留特別許可を申請する資格が得られると警察は説明している。
イタリアでは長年、「カポラーリ」と呼ばれる違法な手配師組織が立場の弱い不法滞在の外国人らを農家に周旋し、劣悪な住環境に住まわせ超低賃金・超長時間労働で酷使する労働搾取が深刻な社会問題となっている。
今回の事件は、今年6月にカラブリア州で労働者4人が車に閉じ込められた上で生きたまま焼き殺される事件が発生し、労働搾取に対する関心が高まる中で発覚した。
労働者の権利擁護団体アルトロ・ディリット、プラチド・リッツォット観測所、農業労働組合FLAI-CGILが2026年3月に発表した最新報告書によると、イタリア国内で確認された労働搾取の事案は2024年、2023年の834件から約50%増加し、1249件となった。(c)AFP
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