【7月26日 AFP】中国の大学は26日、6歳女児が昨年、実験的な遺伝子治療を受けた後に死亡していたとの報告が浮上したことを受け、調査を進める意向を示した。関連する研究論文が学術誌に掲載されていたが、この中で死亡した女児について触れられることはなかった。
学術誌に掲載された論文の撤回を報告・分析・議論するサイト「リトラクション・ウォッチ」は米科学誌サイエンスと共に共同調査を進め、この女児(仮名:メイちゃん)が昨年、認知発達の遅れを引き起こす稀な遺伝性疾患を治療するために、脳へ作用させる目的で数兆個のウイルスを脊髄内に注入され、その1週間後に死亡していたことを報告した。
23日に発表された報告書によると、関連する動物実験の研究論文がネイチャー誌に掲載されたが、論文の筆頭研究者で神経科学者の仇子龍氏は、メイちゃんについて一切言及していなかった。
これを受けて上海交通大学医学院は声明を発表。「本件を極めて重視しており、包括的な調査を実施するために特別作業部会を設置した」ことを明らかにし、「当医学院は常に研究倫理と研究規範を重視しており、研究倫理に違反した医学研究を行うことに断固として反対する」と表明した。
さらに、調査結果に基づいて「厳正な対処」をとると付け加えた。
サイエンス誌とリトラクション・ウォッチの報告によると、メイちゃんの両親は80万ドル(約1億3000万円)以上の費用を支払ったとされるが、治療に伴うリスクについての説明が十分に行われていなかったという。
メイちゃんの治療で仇氏は、脳を直接対象とした世界初のゲノム編集治療を目指し、神経細胞内の変異遺伝子を書き換えることで生命維持に必要なタンパク質を生成させようとしていたとされる。
これまで明らかにされていなかったこの死亡事故は、2018年にゲノム編集ベビーを秘密裏に誕生させて物議を醸した生物物理学者・賀建奎氏のスキャンダルに続き、バイオテクノロジー大国として米国に対抗しようとする中国の野心にとって新たな打撃となる。(c)AFP
Indonesian
English
Hindi
Thai
Vietnamese
Burmese
Spanish
Portuguese
Arabic
Russian
Chinese