【6月19日 AFP】オーストラリア統計局は18日、同国への長期滞在目的の入国者(移民)から出国者を差し引いた「純移民」の数が昨年は約30万1000人となり、前年比で9%減少したと発表した。中道左派の労働党政権は、住宅価格や生活費の高騰をめぐる国民の不満を吸収して人気を伸ばす極右勢力への対抗を試みている。
トニー・バーク移民・多文化担当相は、2025年の純移民数は前年比で9%減少し、新型コロナウイルス流行後のピークとなった2023年比で45%減少したと説明。
「オーストラリアが必要とする高度人材を確保する妥当かつ計画的なアプローチによって移民の数を減らしている」として、看護師や介護士、建設作業員を優先して受け入れているため、留学生の数は減少傾向にあると付け加えた。
労働党政権は、住宅の供給量を増やし、税制改革を通じて住宅価格を引き下げることを目指している。
ポーリン・ハンソン党首率いる極右政党ワンネーション党は長らく脇に追いやられてきたが、今年に入ってから支持率を急速に伸ばし、世論調査の政党支持率で首位になっている。
ハンソン党首は、新型コロナの流行後に入国制限が解除された際、長期滞在目的の入国者数が歴史的な高水準に達した点を指摘し、住宅不足の原因は移民のせいだと激しく批判した。
ハンソン党首は、人口約2800万人のうち880万人国外出身となっているオーストラリアにおける「多文化主義」を長年にわたり批判してきた。
17日に首都キャンベラの全豪記者協会で記者会見した際には、オーストラリアは多文化主義の代わりに「単一文化主義」を受け入れるべきだと主張。
「政治的既成勢力(政治的エスタブリッシュメント)やそれを支持するメディアが流すこのようなたわ言に、オーストラリア国民はもうだまされない」と述べた。
ワンネーション党に支持を奪われている中道右派の最大野党・自由党は2025年の純移民数について、「(減少したとはいえ)依然として多過ぎる」と批判している。(c)AFP
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