【6月17日 AFP】国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のボルカー・ターク高等弁務官は16日、少なくとも58の国と地域が対人地雷の危険にさらされており、ミャンマーやシリア、アフガニスタン、ウクライナなどで民間人に甚大な被害が出ていると発表した。
ターク氏は声明で、「対人地雷禁止条約(オタワ条約)の採択から30年近くが経過した今も、これらの爆発性兵器が人々を死傷させている。しかも、多くは敷設から何十年も経ってからの被害であり、深く憂慮している」と述べた。
その上で、「すべての国がこれらの兵器の製造、使用、移転(譲渡)を終わらせることを再確約し、すでに敷設された地雷の撤去に向けた協力活動を倍加させることが不可欠だ」と訴えた。
ターク氏は、各国政府、非政府組織(NGO)、人道支援団体、市民社会からの情報をもとに、現状に関する報告書を作成した。
報告書は、専門検証機関「地雷・クラスター爆弾モニター」のデータを引用し、2024年だけで地雷や爆発性戦争残存物(不発弾など)によって、少なくとも945人が死亡、4325人が負傷したと指摘。「身元が判明している被害者のうち、2024年に記録された全死傷者の約90%を民間人が占めていた」とした。
2024年の死傷者数が最も多かった国はミャンマーの2029人で、シリアの1015人、アフガニスタンの624人と続いた。ウクライナ、ナイジェリア、マリ、イエメン、ブルキナファソも、それぞれ200人以上の死傷者が記録された。
また「地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)」は別の声明で、クラスター爆弾を含む地雷や爆発性戦争残存物により、2025年には5000人以上が死傷し、やはりその大部分が民間人だったと発表した。
OHCHRによると、1999年以降に記録された対人地雷による民間人死傷者のうち、40%以上を子どもが占めているという。
同事務所は、対人地雷は人々の命を奪い、身体を傷つけるだけでなく、その地域を立ち入り禁止区域に変えてしまうと指摘。人権を阻害し、避難生活を長期化させ、土地の農業利用を妨げているとした。
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