【6月13日 AFP】ローストもも肉を売り歩き、中国のネット上で「ガチョウ脚おばさん(鵝腿阿姨)」の愛称で親しまれていた有名な露天商の女性が、長年にわたってガチョウではなくより安価なアヒルを使っていたことを認め、中国のネット民に衝撃を与えた。
「ガチョウ脚おばさん」こと陳秀鳳さん(50代)は9日夜、ガチョウではなくアヒルではないかという苦情を受けたことをソーシャルメディアで明かし、「今後は原材料を明記する」と述べた。
陳さんはローストもも肉の販売を停止し、当局の調査に応じている
中国の短文投稿サイト微博(ウェイボ)では数百万人が怒りをあらわにしたのを受け、地元当局は11日、「消費者の誤解を招いた疑い」で調査を開始した。
ある微博ユーザーは「虚偽の広告で巨額の利益を得ている」と不満を漏らし、陳さんに拘禁刑を科すべきだと主張した。
中国研究者でニュースレター『アイ・オン・デジタル・チャイナ』の創設者であるマーニャ・ケッツェ氏はAFPの取材に対し、中国で食品偽装は珍しくないが、陳さんには「地に足をつけて地道に努力する労働者」というイメージがあったため、中国の消費者は裏切られたと感じたのだろうと指摘。
当局が陳さんの知名度の高さを考慮し、見せしめにしようとする可能性があると付け加えた。
陳さんは、北京で15年以上にわたりローストもも肉などを販売してきたが、2023年に名門の清華大学や北京大学の前で大行列をつくったことで一躍有名になった。
それ以来、陳さんは北京各地でローストもも肉などを販売し、2024年には北京大学の「女性発展フォーラム」に講師として招待された。
中国ではアヒルの脚よりもガチョウの脚の方が高価で、2倍以上になることもあるため、ネット上では多くの人々が、陳さんが世間に謙虚なイメージを植え付ける一方で、意図的に消費者を欺いて利益を得ていたと非難している。
ある微博ユーザーは、「これほどずうずうしい人間は見たことがない」とコメント。別のユーザーは「おばさんは学生たちにお金を返すべきじゃない?」と書き込んだ。
陳さんは地元メディアに対し、仕入れの都合で、何年も前にガチョウからアヒルに切り替えていたと説明した。
陳さんは中国新聞週刊に対し、「自分のことを『アヒル脚おばさん』と呼ぶのはしっくりこなかったので、そのまま『ガチョウ脚おばさん』でいこうと思った」と語り、「意図的に消費者をだましたわけではない。なぜそんなことをする必要があるのか」と釈明した。
だが、スキャンダルが雪だるま式に拡大する中、国営中央テレビ(CCTV)もこの問題を取り上げ、陳さんの不当表示を「卑劣」であり「ぞっとする」ものだと糾弾した。(c)AFP
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