香港/ソウル(CNN) 北朝鮮の女子サッカーが快進撃を続けている。アジアサッカー連盟(AFC)女子チャンピオンズリーグ制覇を受けて、金正恩(キムジョンウン)総書記がこのほど祝賀行事を開き、選手たちは感激の涙を流した。
平壌を拠点とする「ネゴヒャン女子蹴球団」は先月、敵対する韓国の地でチャンピオンリーグ決勝を制し、優勝を果たした。北朝鮮女子サッカーのU17代表とU20代表も、それぞれのカテゴリーで世界トップクラスに君臨している。
正恩氏は先週、平壌市内でネゴヒャンとU17代表の記念試合を観戦した。U17のチームは女子アジアカップの決勝で日本を5-1で破り、またひとつ輝かしいタイトルを獲得したばかりだ。
選手らは「信頼できる女性たち」「誇り高き祖国の娘たち」と称賛された。
北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)によると、ネゴヒャンの選手らは「敬愛する金正恩同志の愛と恩情」が全員を「さらなる目覚ましい成果」へ導いていると強調した。
来年ブラジルで開催される女子ワールドカップ(W杯)に向け、北朝鮮の選手らが優勝のチャンスを視野に入れている可能性も指摘される。
韓国の統一省によると、スポーツ好きの正恩氏は北朝鮮の国際的地位を高める手段として、スポーツ選手の育成に改めて注力してきた。
女子サッカー強化プログラムの裏で、いったい何が原動力になっているのか。秘密のベールに包まれた北朝鮮の事情を正確に知ることは難しいが、CNNは北朝鮮のチームにかかわったり、対戦したりした監督やコーチにインタビューして、その実像に迫った。
先月のチャンピオンズリーグ決勝で日本の日テレ・東京ヴェルディベレーザに対する決勝ゴールを決めたのは、ネゴヒャン主将のFWキムギョンヨン選手だ。キム選手のサッカー人生は10年以上前、平壌国際サッカー学校から始まった。
同校は13年、スポーツ振興に熱意を注ぐ正恩氏の意向を受け、サッカーの英才教育機関として開設された。それ以来、7歳から17歳までの少年少女数百人がここで訓練を受け、多くが北朝鮮を代表する選手として国際舞台に立ってきた。北朝鮮男子代表のFWハングァンソン選手もその一人だ。ハン選手は一時、イタリアでもプレーしていた。
キムギョンヨン選手は現在24歳。厳しく管理された若手育成システムの模範的な成功例だ。10歳でサッカーを始めて各年齢区分の代表選手を務め、フル代表のスターストライカーとなり、所属クラブをアジアトップの栄冠に導いた。
チャンピオンズリーグの大会最優秀選手(MVP)に選ばれた後のインタビューで、「選手たちはフル代表レベルの国際試合の経験こそまだ足りないが、チームとして大きく成長してきた」「私たちは弱点を克服し、今後の国際大会で力強い結果を出せるよう懸命に努力する」と述べた。
国際サッカー連盟(FIFA)からの数少ない指導者の一人として、18年に北朝鮮でのコーチ育成に招かれた英国人のスティーブン・コンスタンティン氏は、選手たちのフィジカルの強さを指摘する。
「北朝鮮のチームを見て一番驚かされるのは、非常に強い攻撃性と勤勉さだ」と、コンスタンティン氏は語る。同氏は現在、ルワンダ男子代表チームの監督を務めている。
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