【6月5日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は5日、同国サンクトペテルブルクで開催されている主要経済フォーラムで演説を行う。しかし、ウクライナ戦争がロシア経済を停滞へと引きずり込んでおり、3日にはプーチン氏の故郷であるサンクトペテルブルクがウクライナの無人機攻撃で揺るいだばかりだ。
ロシアによる攻勢は、物価の上昇や増税、過去20年間で最高水準の借入コスト、企業の廃業、そして労働力不足を招いており、国内経済は2022年の戦争開始以来、最も厳しい局面に立たされている。
その一方で、ロシアの不可欠な油槽所、製油所、輸出ハブといったエネルギーインフラに対するウクライナの攻撃激化は、ロシア政府にとって最も重要な収入源を損なう脅威となっている。
英ロンドンを拠点とするロシア経済の専門家アレクサンドル・コリャンドル氏は、「ロシア経済は高金利と高いインフレ圧力により、景気停滞に入りつつある」とし、「1990年代やそれに類する状態に陥るとは見いだせないが、あらゆるものが緩やかに劣化していく状態だ」と述べた。
公式統計によると、ロシアの国内総生産(GDP)は2026年第1四半期に0.2%減少。四半期ベースでのマイナス成長は3年ぶりとなった。
さらに、政府は2026年の最初の4か月間で800億ドル(約12兆8000億円)の財政赤字を計上している。これは年間GDPの2.5%に相当し、年間計画を上回る額となる。
サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF)は、かつて「ロシア版ダボス会議」と称されていた。
プーチン政権の初期には、混沌(こんとん)としつつも急成長するロシア経済で一儲けしようともくろむ西側諸国の投資家たちが集まり、取引をまとめ、ロシアの権力エリートたちと親交を深めていた。
しかし、ウクライナへの侵略開始以降、このフォーラムはプーチン氏が世界で置かれている新たな立場を示す指標へと変わってしまった。現在の主な参加者は中国やサウジアラビアなどのゲストで、米国人や欧州人の姿はほとんど見られない。
プーチン氏はこれまでこのフォーラムを利用して、軍事作戦に注ぎ込まれるばく大な資金を国家が処理できると主張し、西側の制裁を「自傷行為」だと非難して国内の生活は安定し続けると強調してきた。
しかしここ数か月、戦争の経済的コストが波及するにつれ、多くのロシア人が「生活費が高くなった」と口にしている。
4日、AFPからロシアの経済的苦境について問われたプーチン氏は、マーク・トウェインの言葉を引用し、「私の死亡説は大幅に誇張されている」と述べ、ロシアが本格的な危機に瀕しているという見方を否定した。(c)AFP
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