【5月30日 AFP】クロアチア議会(定数151)は29日、地方自治体が小売店での夜間の酒類販売を制限できるようにする法案を出席議員117人の全会一致で可決した。人気観光地における外国人観光客による路上飲酒や、それに伴う迷惑行為の抑制を目的としている。
クロアチアでは近年、夜間を中心に泥酔した外国人観光客による路上飲酒や立ち小便、騒音、近隣住民に対する迷惑行為が社会問題化。現地メディアも大きく取り上げ、ソーシャルメディアにもそうした場面を捉えた動画や写真があふれている。
議会は29日、地方自治体が「公衆衛生や社会秩序、文化遺産、環境を守る」ために小売店で酒類を販売可能な時間を制限することを認める小売り法改正案を全会一致で可決した。
同法案は路上飲酒を取り締まるため小売店を対象としており、バーや飲食店は対象外。
トンチ・グラビナ観光・スポーツ相は改正法案の狙いについて、観光との調和のとれた共生を望む地元住民の生活の質(QOL)を向上させることだと説明。
「都市や観光地は観光のためだけに存在するわけではない」「現状は長期的には維持不可能だ」と強調した。
現在は泥酔した外国人観光客のせいで悪名高くなってしまったアドリア海に面した人気観光地スプリトのトミスラフ・シュタ市長は、市内での酒類販売を午後9時から午前6時まで禁止する方針を示した。
シュタ市長はその狙いについて、市内の公共スペース、特に旧市街での「路上飲酒や迷惑行為を抑制することだ」と説明した。
首都ザグレブの南約400キロに位置するスプリトは、ローマ皇帝ディオクレティアヌスの宮殿を中心に築かれた都市だ。
この他、パーティーアイランドとして知られるアドリア海に浮かぶフバル島や、アドリア海に面した中部ザダルなど、他の人気観光地も同様の措置を取る可能性を示唆している。
ザグレブのトミスラフ・トマシェビッチ市長も、夜間の酒類販売制限を検討中だと述べた。
観光業はクロアチアの主要産業で、国内総生産(GDP)の約20%を占める。
昨年は人口約380万人のクロアチアに、2200万人近い外国人観光客が訪れた。
こうした外国人観光客の多くは、1000以上の島しょが点在する美しいアドリア海沿岸に押し寄せている。 (c)AFP
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