公共施設のあり方について考えます。
宮崎市は「大淀川学習館」について、建物と展示物が劣化し、多額の改修費用が必要なため、今年2月、施設を閉館する方針を明らかにしました。
しかし、その後、市民から施設の継続を求める意見が多く寄せられたとして、先週、一転して当面運営を継続すると発表しました。
特に子育て世代にはうれしい発表でしたが、ただ、単純に喜べない事情もあります。
「大淀川学習館」の運営を継続するには、維持管理に多額の費用がかかるなど、多くの課題もあります。
週末になると、多くの家族連れでにぎわう「大淀川学習館」。
(Q.水族館好き?)(こども・うなずく)
(Q.何が好き?)(こども)「アカメ」。
閉館の方針から一転、継続されることについて利用者は…
(保護者)
「閉館するのはさみしいなと思っていたので、意見も提出したので、それが無事に叶って嬉しい」
「特に夏とか行くところがない。外が暑いときに本当に助かります」
(子ども3人組)「とにかくよかった」「さかなたちがかわいそうだった」
利用者から歓迎の声が上がる一方、施設の実態は厳しいのも事実です。
施設の年間利用者は、2019年度までは18万人前後でしたが、コロナ禍をきっかけに激減。
ここ数年も、10万人程度にとどまっています。
また、施設の運営には、多額の費用がかかります。
施設の運営を委託するために必要な指定管理料は年間およそ8600万円。
これに、施設の修繕費なども含めると、年間の費用は1億円程度になります。
宮崎市の試算によると、今後10年間にかかるコストは14億円に上ります。
宮崎市の清山市長は…
(宮崎市 清山知憲市長)
「あまり利用されていない施設に多額の税金を投入するというものは、やはり将来に対するツケを残していくという意味でも、理解が得られないものと考えておりますし、やはり一つ、館の魅力を表す指標としては、来館者数というのは重要であろうと考えています」
5年間は、運営が継続されることになった「大淀川学習館」。
宮崎市は、今後、コストの削減や入館料の導入などを検討し、運営の見直しを図ることにしています。
(宮崎市・清山知憲市長)
「財政が厳しい中で、今まで当たり前であった公共施設がそうでなくなっていく危機感はやはり市民の皆様にも共有したいと思いますし、(大淀川学習館が)どうすれば存続していくことができるのか、そうしたことを市民の皆様と一緒に考えていきたい」
人口減少の一方、老朽化が進む公共施設。その費用対効果をどう考えていくかが問われています。
【参考】
宮崎市は、宮崎科学技術館についても、今後10年間でおよそ36億円のコストがかかると試算しています。
公共施設は税金で運営されるものですから、関心を持って、そのあり方に注目したいものです。
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