停戦合意を受けて、株価は大きく値上がりしました。ただ、原油をめぐって日本の「中東頼み」の問題は変わっていません。ホルムズ海峡を通らない新たな調達ルートを探す動きを取材しました。
「3000円(近くも)上がったとびっくりしている」
アメリカとイランの「停戦合意」にすぐ反応したのが株式市場。きょうの平均株価は一時、およそ3000円値上がりし、節目の5万6000円台を回復して取引を終えました。
しかし、聞こえてくるのは冷静な声。
「早くホルムズ海峡を通れるようにしてもらわないと、生活に影響が出てくる」
仮に戦争が終結すれば、原油問題はすぐに解決するのでしょうか?
きのう、日本最大級のエネルギー開発会社「INPEX」のトップは…
INPEX 上田隆之 社長
「戦争の終結と言っても、長期的にエネルギーの安定供給に課題を残す可能性はあり得るのではないか。攻撃を受けているので、設備の回復には、場合により年単位の時間がかかる」
破壊された設備の復旧の見通しさえ立たない中、INPEXが動いていたのは、“中東以外の調達先”の掘り起こし。
これまでヨーロッパ向けがメインだったカザフスタンやアゼルバイジャン産の原油について、今後の日本への優先的な供給を確保したのです。
ルートは、カスピ海にあるカザフスタン、アゼルバイジャンの原油をパイプラインを使って黒海へ。タンカーに移し替え、地中海、紅海を通っていき、ホルムズ海峡を避けて日本に向かわせます。ほかにも、喜望峰を回るルートもあります。
ただ、問題も…
INPEX 上田隆之 社長
「中東から持ってくるのと、アゼルバイジャンから持ってくるのを比べると、10倍くらい船賃が高い。コスト・時間等を考えると簡単ではない」
ホルムズ海峡を経由する中東産は、20日程度で日本に到着しますが、カスピ海からの輸送は、紅海を経由しても最低40日程度。多額の費用がかかるのです。
「停戦合意」のニュースを受けても、海運会社などが加盟する日本船主協会は、「ホルムズ海峡を確実に安全に通行できるようになるか、状況を注視している」とコメントしています。
INPEX 上田隆之 社長
「ホルムズ海峡はいわば“エネルギーのへそ”大きな落とし穴があった」
原油の輸入の9割を中東に頼ってきた日本。中東へ大きく依存するという「落とし穴」が見えたいま、調達ルートをどう広げていくのか、問題は続きます。
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