ニューヨーク(CNN) ビットコインが5日、昨年10月の史上最高値から半減し、16カ月ぶりに6万3000ドル(約987万円)を下回った。
この下落は全く珍しいことではない。暗号資産(仮想通貨)は価格変動が激しいことで知られ、今回よりも大きな暴落を何度も経験してきた。
奇妙なのは、ビットコインの4カ月に及ぶ今回の暴落が、理論上すべてが順調だった時期に起きたことだ。
暗号資産の強気派は長年、投資家に対し、ビットコインを「デジタルゴールド」、つまり困難な時期に資金を保管できる新たな安全資産として扱うべきだと主張してきた。
そうだとすれば、今こそ安全資産が急騰するときだと言えるだろう。
今年は地政学的に緊迫した状況が続いている。ベネズエラの指導者を排除したトランプ米大統領はイランへの攻撃を警告。グリーンランド問題をめぐり欧州やカナダを攻撃し、韓国に対しては関税引き上げをちらつかせている。
一方、人工知能(AI)の著しい進歩は株式市場の投資家に恐怖を与えている。AI企業アンソロピックの「Claude(クロード)」が法律事務所の業務を担えるようになり、ソフトウェア株は急落した。
こうした恐怖が金価格の記録的な高騰を後押しし、最近では1トロイオンスあたり5500ドルを突破した。金は究極の安全資産とされる。
一方でビットコインは好調ではない。一連の不確実性にもかかわらず、今年20%下落している。著名投資家マイケル・バリー氏は、オンラインプラットフォーム「Substack(サブスタック)」で、金と銀のここ数日の極端なボラティリティーは、ビットコイン強気派が暗号資産の下落から体面を保つために保有する貴金属を売却しているためだと指摘した。
ビットコインの暴落は、「トランプ・バンプ(トランプ効果)」を完全に失ったことを意味する。暗号資産の投資家は2024年11月のトランプ氏の大統領選勝利を歓迎。ビットコインをはじめとする暗号資産の価格は急騰した。トランプ氏が暗号資産の成長を阻害しているとする規制の撤廃を公約したためだ。
では、この新たな暗号資産の冬の背後には何があるのか。結局のところ、ビットコインは「デジタルゴールド」なのかという疑念が広がっているのだ。
ビットコインは、市場に広がる「リスク回避」の機運に巻き込まれてしまった。投資家は購入どころか、恐怖感を売却の理由と捉えている。昨年10月以降24%上昇した金と50%下落したビットコインの乖離(かいり)が続いていることも、この見方を強めるばかりだ。
ベセント財務長官は4日、下院金融サービス委員会で、財務省に暗号資産市場を安定させる権限はないと証言し、事態を悪化させた。
しかしビットコインの投資家には明るい兆しが見えるかもしれない。今回の暴落は新しいトレンドではなく、過去にも経験したものだ。
14年に暗号資産交換業者マウントゴックスがハッキング被害に遭った後、暗号資産価格は暴落。最大の暴落は18年で、ビットコインは74%下落した。これは、新規暗号資産公開(ICO)の過熱に対する恐怖が背景にあった。 21年と22年には規制圧力とFTXトレーディングの破綻(はたん)によって信頼が揺らぎ、暗号資産市場は立て続けに暴落した。
そのたびに、ビットコインは1年半以内に完全な回復を見せてきた。
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