日本人の2人に1人がなる「がん」について、新しい調査結果が1月に発表されました。がんと診断されてから5年間生きている患者の割合を示す「5年生存率」のデータです。
最近は、さまざまな治療が開発されて、治る患者が増えています。ただ、課題となっているのが、がんの種類によって治り方に違いがあることです。
今回のデータは、2016年にがんと診断された人たち約99万人を対象に分析しました。すると、15歳以上の患者で5年間生きた人は、前立腺が92.1%、子宮の入り口が71.8%、大腸が67.8%、胃が64.0%でした。一方、すい臓では11.8%、肝臓は33.4%、肺は37.7%となりました。
どうしてこのような差があるのでしょうか。
治る人が多いがんは、早く見つけやすいことがあります。がんは早く見つかれば、サイズが小さく、一か所にとどまっているため、手術や放射線でがん細胞をやっつけやすいのです。もし見つけるのが遅れると、がん細胞が体のあちこちに散らばってしまい、根本的に治すことが難しくなります。がん検診が大切な理由です。
治りにくいがんは、がん細胞がしぶといタイプで、手術や放射線から逃げてしまうものや抗がん剤が効きにくいものが多く、そもそも効果的な薬ができていないことも影響しています。
医療が進歩し、何らかの治療を受けられる患者が増えているのは確かです。ただ、いったんは治ったように見えても、その後に再発してしまうケースも少なくありません。がんとともに生きる時間が延びていることも、最近のがん患者の人を悩ませています。
人生の先を予想しにくい状態は、精神的につらいですよね。そのため、がんの病院には相談を受け付ける専門のセンターが設置されています。病院の外にも、看護師などが相談に乗る施設も作られるようになっています。
「がんになっても自分らしく」生きられるように、誰もがサポートを受けられる体制を広げることが求められています。
数学と理科が苦手だった科学記者です。医療や宇宙探査などの取材を通して、科学の面白さを学びました。旅行と自然が好き。両方楽しめる山歩きによく出かけます。1968年東京都生まれ。
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