(CNN) ジェームズ・キャメロン監督による「アバター」シリーズの最新作「アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ」の北米市場での公開初週の興行収入は推定8800万ドル(約138億円)を記録し、好調な滑り出しを見せた。
初週に1億ドル超の興行収入を見込んでいた市場予測には届かなかった。2009年公開の第1作「アバター」の興収はインフレ調整後で1億1500万ドル。22年公開の第2作「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」は1億3400万ドルのスタートだった。
「アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ」は海外市場で約2億5700万ドルを稼ぎ、公開初週の興収は世界全体で3億4500万ドルに達した。調査会社コムスコアのポール・デルガラベディアン氏は、年末年始から1月にかけても観客動員で上位を維持する可能性が高いとみている。
デルガラベディアン氏はアバターについて、3DやIMAXなどのプラットフォームにおける「イベント映画」だと指摘した。
キャメロン監督は先ごろ、CNNの取材に対し、制作費が約4億ドルに上ることから、人気の実写作品と比べて興行成績が振るわなければ、第4作の可能性が弱まる恐れがあると語っていた。キャメロン監督によれば、シリーズの行方は、今後数週間の「ファイヤー・アンド・アッシュ」の成績次第だという。
映画館の来場者数は、動画配信サービスの拡大や消費者の節約志向を背景に、近年減少してきた。ただ、「アバター」シリーズのような大作は、大画面やIMAX、3Dでの鑑賞を好む観客を劇場に呼び戻す力を持つ。
「映画監督である私にとって、劇場は神聖な空間だ」とキャメロン監督はCNNに語った。「劇場がなくなることは決してない。だが、私が作りたい、そして見たい種類の映画が持続不可能になる水準まで落ち込む可能性はあると思う。経済的に成り立たなくなるかもしれない。我々は今、まさにその瀬戸際にある」
12月は好調だったものの、今年の北米市場の興収は新型コロナウイルス流行前の水準には戻らなかった。コムスコアによると、北米市場の興行収入は19年比で22.5%減だった。前年比では1.3%増にとどまり、総額は83億7000万ドルだった。
23年は「バービー」と「オッペンハイマー」のヒットで劇場復活への期待が高まり、興行収入は90億ドルを突破した。コロナ禍以降で興収が90億ドルを超えたのは23年だけだ。
観客は依然として映画館に足を運んでいるが、再び90億ドルに達するかは「まだ分からない」とデルガラベディアン氏は言う。「今年の浮き沈みを考慮しても、興行収入は最終的には順調に推移し、26年は新型コロナ流行後最大の年となる可能性があると私は考えている」
Indonesian
English
Hindi
Thai
Vietnamese
Burmese
Spanish
Portuguese
Arabic
Russian
Chinese