(CNN) 映画監督のロブ・ライナーは、ポップカルチャーに極めて大きな影響を与えた映画を何作も手掛け、数々の賞を獲得した。
「スタンド・バイ・ミー」から「恋人たちの予感」まで、ライナーの映画は批評的にも商業的にも成功を収めたが、本人がアカデミー賞の監督賞にノミネートされることはなかった。
俳優、映画監督、プロデューサーとして名をはせたライナーと妻のミシェル・シンガー・ライナーが14日、それぞれ78歳、70歳で亡くなったことが明らかになると、多くの追悼の声が寄せられた。
ライナーのフィルモグラフィーには、過去50年間で最も人気を博した部類の映画が複数含まれている。そうした作品や出演者の一部は、ハリウッドで最も権威のあるアカデミー賞でノミネートや受賞を果たしている。
1991年にライナー監督作の「ミザリー」でアカデミー主演女優賞を受賞したキャシー・ベイツは、今年4月のTCMクラシック映画祭で、授賞式の前にライナーから「受賞は無理だと思う」と言われたことを明かした。
映画祭でベイツはライナーに「当時あなたは『キャンペーンはしてもいいけど、受賞は無理だろう』と言っていた」と話した。「『ホラー映画だから受賞は無理だ』って言ったでしょう」
「ミザリー」はスティーブン・キングの同名小説が原作。ベイツはある作家のファンを演じている。劇中でこのファンは錯乱し、作家を監禁してしまう。
ベイツは受賞時のライナーが大喜びしていた様子を振り返り、ガッツポーズを繰り返す本人の仕草(しぐさ)を真似(まね)してみせた。
「受賞にふさわしかったから」「素晴らしい演技だった」と、ライナーはその場で語った。
称賛を浴びたライナーのその他の監督作を以下に紹介する。
架空のヘビーメタルバンドを描いた1984年の同作は、「モキュメンタリー」という手法を事実上確立した作品とされる。ライナーの長編監督デビュー作であり、カルト的な人気を誇っている。
2025年9月には、ライナーが監督を務めた続編「Spinal Tap II: The End Continues」が公開。これが同監督の最後の作品となった。
ライナーは、スティーブン・キングの小説を原作としたこの作品でも成功を収めた。
1986年の同作は、死体を探す冒険に旅立つ4人の少年たちの友情を描く。
この作品はアカデミー賞脚色賞にノミネートされた。ライナー自身もゴールデングローブ賞、インディペンデント・スピリット賞、全米監督協会賞にノミネートされたが、受賞には至らなかった。
一部のファンにとっては考えられないことだが、1987年に公開されたこの童話コメディーがノミネートされたのは、アカデミー賞歌曲賞だけだった。
この楽曲「Storybook Love」は、ウィリー・デビルが作詞・作曲・演奏を手掛けた。
ウィリアム・ゴールドマンの同名小説を原作としたこの映画と楽曲は、今もなお愛され続けている。
1989年公開の「恋人たちの予感」で、ライナーはロマンチックコメディーの興行収入を再び伸ばしたとして高く評価された。同作は、愛を探し求めながらも友人でいることを決意した男女を描く。
ノーラ・エフロンは同作でアカデミー脚本賞にノミネートされたが、受賞は逃した。
ネイサン・ジェセップ大佐役のジャック・ニコルソンが、弁護人を務めるダニエル・キャフィ中尉役のトム・クルーズに「おまえに真実は分からん!」と怒鳴った場面は、ライナー監督のさらなるヒット作を決定づけただけでなく、映画史上最も有名な台詞(せりふ)が生まれた瞬間となった。
1992年のこの法廷ドラマは、アカデミー賞で作品賞とニコルソンの助演男優賞を含む複数の賞にノミネートされたものの、いずれも受賞には至らなかった。
CNNは米映画芸術科学アカデミーにコメントを求めている。
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