ロンドン(CNN) スイス金融大手UBSが4日に公開した年次報告書によると、世界の億万長者(ビリオネア)の人数とその総資産額が今年、過去最高を記録した。とりわけハイテク株の上昇に支えられた形だ。
UBSが調査の一部を完了した4月4日時点で世界のビリオネアは2919人。同行が1995年にデータ収集を開始して以降、最多となった。
UBSによると、ビリオネアの総資産額は15兆8000万ドル(約2450兆円)に達し、12カ月で13%増加した。これは、既存のテック系ビリオネアの資産価値が上昇したことに加え、さまざまな分野でビリオネアが新たに誕生したことによる。 4月4日までの12カ月で、ビリオネアは237人増加した。
テック業界のビリオネアの資産は、メタ、オラクル、エヌビディアといった人工知能(AI)関連企業の株価上昇に支えられ、約25%伸びて3兆ドルに達した。
米テック業界のビリオネア6人の資産が最も増え、その増加幅は1710億ドル。平均285億ドルの富を築いたことになる。
UBSは、「この急増は、基盤となる半導体の製造からAIを活用したクラウドインフラに至る、これらの企業が有するAI能力と密接に関係している」と指摘している。
米国のビリオネアは924人に達し、世界のビリオネアのほぼ3分の1を占める。米国に次ぐ2位は中国で470人。
UBSが今年7月から9月にかけてビリオネアの顧客を対象に調査を実施したところ、関税、地政学、政策の不確実性が2026年の主要なリスクとして挙がった。
UBSによると、「ビリオネアが最も懸念していることは、居住地によって異なる」。たとえば、アジア太平洋地域のビリオネアの75%は関税を懸念する一方で、米国の70%はインフレ率の上昇や大規模な地政学的紛争を懸念しているという。
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