(CNN) ウクライナのビドニー青年スポーツ相は30日までに、CNNの取材に応じ、ウクライナとロシアの和平協議が続くなか、来年の冬季五輪でロシアとベラルーシの選手が自国の旗のもとで出場することについて論じるのは「時期尚早」だと述べた。
現時点では、ロシアとベラルーシのパスポートを持つ選手は、来年開催のミラノ・コルティナ冬季五輪には、個人の中立選手(AIN)としてのみ出場が認められている。それぞれのケースについて、過去に戦争を支持した事実がないかどうか審査される。
一方で、アイスホッケーなどの競技では、ロシアとベラルーシのチームは一律で出場禁止となり、五輪会場では国旗など国家を示す標章の掲出が禁じられている。
ウクライナとロシアの戦争終結に向けた和平交渉が新たな進展をみせるなか、冬季五輪が始まる来年2月6日までに和平合意が成立する可能性も完全には否定できない状況となり、出場停止中の選手たちが自国の代表として協議に参加できるかどうかが議論となり始めている。
ビドニー氏はCNN Sportsの取材に対し、「その話をするには時期尚早だと思う」と述べ、和平合意が選手の復帰につながるかどうか問われると、慎重な姿勢を示した。
ビドニー氏は「われわれ(ウクライナ)は大会に向けた準備で多くの問題を抱えている。多くのコーチや選手が命を落とし、戦争とロシアのせいで多くの犠牲者が出た」と語った。「正義が実現したと言える最終的な段階には、まだほど遠い」
米国のトランプ政権は先に、和平合意が近いとの楽観的な見方を示していた。しかし、交渉の詳細を把握するウクライナの高官はCNNに対し、提案には少なくとも三つの大きな相違点が残っていると指摘した。
和平協議が続くなか、戦争はウクライナのスポーツ界に深刻な影響を与え続けている。
ウクライナのスポーツ省によると、2022年のロシアによる全面侵攻以降に被害を受けたスポーツ施設は800カ所に達した。
そのため、ウクライナの多くの選手は冬季五輪に向けて国外で練習や準備を進めざるを得ない状況だ。ビドニー氏によると、これまでに18人のウクライナ選手が五輪出場の資格を得ている。最終的には約40人がイタリアに向かう見通しだという。
ビドニー氏「もちろん、冬季スポーツの施設はより多くの資源を必要とする。少なくとも、より多くの電力が必要だ。例えばアイスアリーナには安定した電力供給が必要だ」としつつ、ロシア侵攻を受けて、被害を受けた施設の数はほぼ毎週増えていると言い添えた。
国際オリンピック委員会(IOC)はこれまでのところ、冬季五輪でのロシアとベラルーシの選手について、中立での参加を容認する姿勢を維持している。一方、国際パラリンピック委員会(IPC)は冬季パラリンピックについて、両国選手の出場停止処分を解除した。
そのため、パラリンピックの各競技の国際連盟は、ロシアとベラルーシの選手の出場を認めるかどうかを決定できる。ただし、一部の選手はすでにオリンピック出場資格を逃している。
ビドニー氏はIPCの判断を「奇妙」だと述べ、ロシアとベラルーシの選手を国際舞台に復帰させないことでウクライナを支援し続けるよう、各競技団体に求めた。
ロシアとベラルーシの選手が出場するかどうかにかかわらず、ウクライナがスポーツを通じてその回復力さを示す舞台の一つが冬季五輪だ。
来年のFIFAワールドカップ(W杯)出場の可能性を残しているウクライナのサッカー代表と同様に、大会に向かう選手たちには、不確実な未来に直面する祖国の人々に少しでも喜びをもたらす機会がある。
ビドニー氏にとって、ウクライナ選手が主要大会に出場することは、長年の戦争を経てなお、強さと希望の象徴だ。
ウクライナは前回22年冬季五輪で、フリースタイルスキーの男子エアリアルでオレクサンドル・アブラメンコ選手が銀メダルを獲得した。同大会でウクライナが獲得した唯一のメダルだった。アブラメンコ選手は18年平昌大会では金メダルを獲得していた。
「もちろん、ウクライナにとって最大の国際スポーツの舞台に立つことは大きな栄誉であり、私たちの回復力の証しだと思う。それは国家としての力の証しであり、スポーツ施設だけでなく、我々の価値観、共通の価値観、欧州の価値観、そして自由世界の価値観のための闘いの場として、勝利への意志を示すものだ」(ビドニー氏)
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