(CNN) 大相撲九州場所千秋楽が23日にあり、関脇安青錦(あおにしき)(21)=本名ヤブグシシン・ダニーロ、ウクライナ出身、安治川部屋=が初優勝を遂げた。競争の激しい角界での急成長ぶりが称賛されている。
安青錦は優勝決定戦で、モンゴル出身の横綱豊昇龍を破った。
安青錦は取組後に、言葉では言い表せない気持ちだと喜びを語った。
ウクライナでは古くから格闘技が盛んで、オリンピックで多くのメダリストを輩出してきた。朝日新聞によれば、安青錦は7歳のとき、柔道と同じスポーツ施設で行われていた相撲を見て、相撲に本格的に取り組むようになった。
その才能はすぐに開花し、15歳のときに日本で行われた世界ジュニア選手権で3位に入賞。この大会で、山中新大(あらた)さんと知り合いになった。
2022年、ロシアの侵攻で状況が一変。多くのスポーツ施設が破壊され、選手や家族は国外に逃れた。安青錦の家族もドイツへ避難した。
安青錦は今年7月に放送されたNHKのドキュメンタリー番組で、スポーツ選手としてのキャリアを終えるのはもったいないと思ったと語った。相撲が好きで、相撲を続けたいと考えたという。
18歳で単身、日本に渡った。山中さんは当時、関西大学の相撲部で、安青錦を自宅に住まわせ、大学の相撲部で稽古ができるよう手配した。
しこ名の「青」はウクライナ国旗の色のひとつにちなむ。
安青錦は新たな国と新たな言語で、再び相撲でのキャリアを築き始めた。すぐに日本語を流暢(りゅうちょう)に話せるようになり、記録的な早さで昇進した。
その後、安治川部屋に入門し、角界へ。九州場所前の時点で、初土俵から所要13場所での関脇昇進は異例のスピード出世だった。
優勝を受け、日本相撲協会は臨時理事会を開き、大関昇進の可能性を協議する。NHKが伝えた。
しかし安青錦は横綱を見据えて、ひとつ上の番付があるので、そこを目指したいと語った。
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