(CNN) 米アカデミー賞受賞歴を持つ俳優のケビン・スペイシーが、現在「家がない」状態にあることを打ち明けた。性的暴行疑惑に伴う裁判での出費が理由だとしている。
19日に掲載された英紙デイリー・テレグラフのインタビューで、スペイシーは2017年に発覚した性的暴行疑惑による経済的打撃で家を失ったことを明らかにした。
22年、ニューヨークの陪審はスペイシーに対する暴行罪の訴えを退ける評決を下した。スペイシーを巡っては1986年のパーティーの後、俳優アンソニー・ラップを抱き上げ、その上に覆いかぶさった疑いがもたれていた。スペイシーはまた2023年、英ロンドンの裁判所で、別の事件での複数の性的暴行容疑についても無罪判決を受けた。
「この7年間の費用は天文学的な額に上った。収入はほとんどなく、(費用が)出ていく一方だった」とスペイシーは語った。
「持ち物は全て保管してあるので、いつかまたどこかに落ち着ければと思う。状況がこのまま改善すれば、住む場所を決めることもできるだろう」
「今はホテルや民泊に滞在して、そこから仕事の現場に通っている。文字通り家がない。それは伝えておきたい」とスペイシー。自身の経済状況については「あまり良くない」と付け加えた。
66歳のスペイシーは1980年代に舞台俳優として活動をスタートさせて以降、輝かしいキャリアを築いてきた。「ユージュアル・サスペクツ」(95年)ではアカデミー助演男優賞、「アメリカン・ビューティー」(99年)ではアカデミー主演男優賞をそれぞれ受賞した。
2004年から15年までロンドンのオールド・ヴィック劇場の芸術監督を務め、ネットフリックスの政治ドラマ「ハウス・オブ・カード」ではフランク・アンダーウッド役を演じた。
しかし17年、前出のラップは自身が14歳、スペイシーが26歳だった1986年当時、スペイシーから性的行為を迫られたと主張した。
他の虐待疑惑が続く中、ネットフリックスはシリーズ「ハウス・オブ・カード」におけるスペイシーとの契約を打ち切った。またリドリー・スコット監督の映画「ゲティ家の身代金」でのスペイシーのシーンは、故クリストファー・プラマーが代演する形で再撮影された。
スペイシーは不正行為や犯罪行為の容疑を否認。ニューヨークの陪審は2022年10月、ラップに対する暴行について無罪の評決を下した。
また、23年7月にはロンドンの裁判所で、性的暴行7件とその他の重大な性犯罪2件についても無罪となった。
これらの法的勝利にもかかわらず、スペイシーはいまだハリウッドへの復帰を果たしていない。
「現在、私を復帰させたいと考えている非常に有力な人物たちと連絡を取っている」と、スペイシーはデイリー・テレグラフ紙に語った。同紙は以前にも、シャロン・ストーンやリーアム・ニーソンといったハリウッドの著名人によるスペイシーへの支持表明を掲載している。
「それはしかるべき時に実現するだろう。ただ見たところ業界は、改めて許可が下りるのを待ち望んでいるとも言える。つまり絶大な尊敬を集め、強い権威を備える立場にいる人物からの許可だ」(スペイシー)
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