(CNN) ロシアのプーチン大統領は4日、巡航ミサイル「ブレベスニク」と魚雷「ポセイドン」の開発者に国家勲章を授与した。専門家はこれについて、西側諸国にウクライナ支援を思いとどまらせようとするロシアの新たなシグナルだと分析している。
どちらの兵器も原子力推進式で、核搭載能力を持つ。ロシアのプーチン大統領はクレムリン(大統領府)で開かれた授与式で、ロシアと「21世紀全体にとって」「歴史的意義を持つ」兵器だとの認識を示した。
プーチン氏は演説で「航続距離の点で、ブレベスニクは世界のあらゆる既知のミサイルシステムを凌駕(りょうが)している」と述べ、ロシアの防衛技術の水準を称賛した。
プーチン氏はまた、別の核搭載可能ミサイル「オレシュニク」の量産を開始したとも発表した。ロシアは2024年11月、ウクライナのドニプロ地域への攻撃で極超音速のオレシュニクを使用。中距離弾道ミサイルを実戦使用した史上初の例となった。
今回の授与式は米ロ間の緊張が高まる中で行われた。トランプ米大統領は先月、ウクライナ戦争終結をめぐるプーチン氏の煮え切らない態度にいら立ち、ロシアの大手石油企業2社に制裁を科したほか、ハンガリーで予定されていた首脳会談を中止していた。
トランプ氏の制裁発表から数日後の10月26日、プーチン氏は「ブレベスニク」巡航ミサイルの実験に成功したと発表。クレムリンが公開した映像には、軍服姿のプーチン氏と会談したロシア軍のゲラシモフ参謀総長が、ブレベスニクは15時間かけて約1万4000キロを飛行したと報告する様子が映されていた。
28日には、プーチン氏は射程9650キロを超える「無敵の」兵器とされるポセイドンの実験にも成功したと主張していた。
いずれの兵器も新しいものではない。プーチン氏は18年に両兵器を初めて披露し、23年にはブレベスニクの実験成功も発表していた。
しかし専門家の間では、ロシアは既に発表済みのミサイル技術を利用して、米国をはじめとする西側諸国に新たな核の脅威を発しているとの分析が出ている。
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