(CNN) SNSを利用している男子は、男っぽさを強調するコンテンツや女性に対して問題のある考え方を助長するようなコンテンツをほぼ確実に目にしている――。そんな実態を浮き彫りにした調査結果が8日に発表された。
調査は米国在住の11~17歳の男子約1000人を対象に実施された。その結果、73%は戦闘や筋トレ、金儲けなど「デジタルの男っぽさ」に関するコンテンツを定期的に見ていることが分かった。
こうしたコンテンツにさらされることが多い男子ほど自己肯定感が低く、孤独感が強い傾向があることも判明。自分の感情を隠す傾向や、泣いたり怖がったりして感情を表に出すべきではないと考える傾向も強かった。
この調査を実施した米NPOコモン・センス・メディアの専門家マイケル・ロブ氏によると、男子のほとんどはこうしたコンテンツを自分から探そうとしているわけではなかった。
「実際にこうしたコンテンツを探したという回答はごく少数だった」「68%は、自分で探さなくてもそうしたコンテンツが自分のフィードに表示されたと回答した」
同氏はそう指摘し、原因は恐らく、男子がそうした投稿を受け入れやすい傾向があることをアルゴリズムが学習したためだろうと推測する。
男子のほぼ91%は、特定の服装やきれいな肌など、体のイメージや見た目に関するコンテンツを目にしていた。そうしたコンテンツを目にすることが多い男子は、自分の外観を変えなければならないと思う割合が4倍に上った。
ジェンダーに関しては、例えば女子はこんな男子を好む、あるいは女子は目的を達するために自分の容姿を利用するといった、問題のある見方を助長させるようなコンテンツを頻繁に見るという回答が69%を占めた。
女性に関するそうした否定的なコンテンツがSNSで常態化すると、現実の暴力を引き起こす可能性があるという研究結果もある。
これまで男子のSNS利用については研究が不十分だったとロブ氏は言い、「思春期というアイデンティティーの確立にとって極めて重要な時期に、子どもたちがかかわるアルゴリズムがそのアイデンティティーをどう形成しているのかが、今回の調査で浮かび上がった」と話す。
ただし今回調査では、男子のSNS利用が具体的にどんな影響を引き起こしているのか実証することはできなかったとロブ氏は言う。さらに、男っぽさを信奉する男子は自分が感じている感情的な葛藤や弱さを認めたがらない可能性があり、従って男っぽさという認識をどの程度取り入れているのかを過小評価している可能性があると指摘している。
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