
(CNN) 新作映画「スーパーマン」の興行収入が好調だ。10日のプレビュー上映で2250万ドル(約33億円)の興収を挙げたのに続き、11日には北米興収で推計5650万ドルを稼いだ。
スーパーマンは1938年に登場したコミックのキャラクターで、シリーズ映画が始まったのは78年。今週末の北米興収は1億3000万ドル(約191億円)近くに上るとみられている。
映画チケット販売会社ファンダンゴの分析責任者で、興収分析サイト「ボックスオフィスセオリー」の創設者兼オーナーでもあるショーン・ロビンズ氏は「スーパーマンは予想が特に難しい映画の一つだった」と述べ、コミック原作映画への近年の関心の低下や、マーベルに比べDCスタジオが苦戦している現状に触れた。
調査会社コムスコアの上級メディアアナリスト、ポール・ダガラベディアン氏は「この作品は現代という時代に合わせたスーパーマン映画であり、DCコミックスにとってはある種、仕切り直しの機会でもある」と指摘する。
ダガラベディアン氏によると、当初の試算では興収は9000万ドル前後だった。だが、観客や批評家からの評価が高く、映画評論サイト「ロッテン・トマト」で82%、一般観客の評価を表す「ポップコーンメーター」では95%のスコアを獲得。オープニング興収の予測を押し上げた。
ジェームズ・ガン監督が手掛ける「スーパーマン」は、以前のスーパーマンの映画化とは一線を画す。ザック・スナイダー監督による2013年の「マン・オブ・スティール」は、インフレ調整後の北米興収が4億260万ドルだった。
このところ公開が相次ぐブロックバスター映画への関心の高まりも追い風だ。先週封切られた「ジュラシック・ワールド/復活の大地」は、北米興収が1億4700万ドルに達した。
「『スーパーマン』はまさに『夏のポップコーン映画』。映画ファンにとってこの組み合わせの魅力は抗(あらが)いがたい」(ダガラベディアン氏)