きょう、7月から9月のGDP=国内総生産が発表されました。2四半期連続のプラス成長ですが、現役世代からは「消費より貯蓄」との声もあがっています。
スーパーの棚を埋めるパックご飯。実は今回、これがGDPの成長を支えました。
内閣府が発表した今年7月から9月期のGDPは、年率で0.9%のプラスとなり、2四半期連続のプラス成長となりました。押し上げたのは、2期連続でプラスとなった個人消費です。
台風や南海トラフ地震臨時情報を受け、備蓄用の飲料やパックご飯の消費が急増。また、自動車や携帯電話の購入も増えました。ただ、専門家は…
第一生命経済研究所 星野卓也 主席エコノミスト
「足もとの消費マインド、これは決して良い状態にはありません」
定額減税や賃上げなどで手取りは増えたものの、長引く物価高で、節約意識は根強いといいます。
記者
「こちらのスーパーでは、入ってすぐの場所に値下げ商品のコーナーを設けています」
今月限定で、251品目を最大で40%引きする値下げセールを実施しています。
「結構、チラシとか値下げしているのを見てきて、買っている感じですね」
「特売品を狙っている。何でもね」
上向かない消費マインド。増えたはずの手取りは、いったいどこへいったのか…
サラリーマン
「消費に回すよりも、貯蓄に回します」
二児の父
「給料のうちの10%ぐらいは貯蓄の方に回しています。今後、いろいろ物価高とか、教育にかかるコストとかが増えていく、まだまだ足りないなと」
聞こえてくるのは「貯蓄」という言葉。実は現役世帯の貯蓄率は、コロナ前を上回る水準で高止まりしているのです。
第一生命経済研究所 星野卓也 主席エコノミスト
「平たく言うと、将来不安」
専門家はさらなる物価高や、この先、賃上げが止まるのではといった将来不安が、“消費より貯蓄”に向かわせていると分析します。
成長には、その場しのぎのバラマキではない取り組みが求められています。