カナダの元冬季五輪選手、殺人や麻薬密売でFBIから指名手配

【10月18日 AFP】冬季五輪に出場経験がある元カナダ代表の男子スノーボード選手が、「複数の殺人を主導した」国際的なコカイン密売組織に関連して訴追された16人に含まれていると、米連邦捜査局（FBI）が17日に明らかにした。

　逃亡中で指名手配を受けているのは、2002年ソルトレークシティー冬季五輪にスノーボード男子カナダ代表として出場し、パラレル大回転で24位に入ったライアン・ジェームズ・ウェディング（Ryan James Wedding）容疑者（43）。FBIはウェディング容疑者の逮捕につながる情報に対し、最大5万ドル（約750万円）の報奨金を提示している。

　メキシコ在住とみられているウェディング容疑者は、コロンビアからメキシコと米カリフォルニア南部を経由してカナダや米国各地に重さ数百ポンドのコカインを運んだ麻薬密売組織を運営したとして、他の15人とともに訴追された。

　FBIのロサンゼルス支局はこの日、この事件で新たな訴状を公開し、カナダ出身の共謀犯アンドリュー・クラーク（Andrew Clark）容疑者（34）が前週メキシコで当局に逮捕されたものの、ウェディングは現在も逃走中であることを明らかにした。

　両容疑者は出荷された麻薬の盗難をめぐって2023年11月にカナダ人2人を殺害したほか、「麻薬の借金をめぐり、2024年5月18日に別の被害者の殺害を命じた容疑」もかけられているという。

　ウェディング容疑者は、米国で3件の殺人罪を含む8件の重罪に問われている。

　訴追された通りに有罪が確定すれば、両容疑者は殺人および殺人未遂の罪で、連邦刑務所において終身刑が科される可能性がある。(c)AFP