市場にお米がない「令和の米騒動」が問題となっていますが、そんな中で話題となっているのが「備蓄米」。国が蓄えているお米はなんと100万トンに及びます。
8月28日、大阪市内のスーパー「フレッシュマーケットアオイ 昭和町店」では…
(フレッシュマーケットアオイ・内田寿仁社長)「ご覧のとおり、いまだ棚は空っぽでございます。たまたま入荷があったときにお店におられて、入荷に出合えた方はそのままお買い上げいただけるが、そうでない時間帯にお越しになられたら全く(お米が)無いのがずっと続いている。本当に心苦しいかぎりです」
最近は新米がわずかながら入ってくるものの、入荷しても30分ほどで売り切れてしまうそうです。消費者からは…
(客)「こういう状態はちょっと異常ですね」
(客)「毎日、来たら絶対『(お米)ないかな?』って見ちゃいますね。朝ごはんは基本お米食べているのでけっこう困る。冷凍食品の焼きおにぎりとかですませています、今は」
この“異常事態”に8月26日、大阪府の吉村知事は国に備蓄米の市場への放出を要望しました。
(大阪府・吉村洋文知事)「政府の備蓄米の開放の要望を農水省に出しました。需給がひっ迫しているのであれば、(備蓄米を)倉庫に眠らせておく必要はないと思います」
しかし、この要望に坂本農林水産大臣は。
(坂本哲志農林水産大臣)「政府備蓄米の放出について要望がありましたが、かなりのことがないかぎりは流通関係に影響を与える恐れがありますので、そこは慎重に考えなければいけない」
備蓄米の放出について「慎重に考える」という姿勢を示しました。
一方、スーパー側や消費者からは、「今がそのとき」という声が。
(フレッシュマーケットアオイ・内田寿仁社長)「本当に日本人の主食、お米がない生活は考えられない事態です。備蓄米が放出されて米不足が解消されるようであれば、本当に今すぐにでも(備蓄米を)出してほしい」
(客)「パスタとかするんですけど子どもらが食べへん。飽きちゃって、『やっぱごはんがいい!』って、チャーハンとか。(Q備蓄米については?)もちろん災害とかそういったときのために保管しているのはわかるんですけども、いつ起こるかわからんものに備えていてもしゃあない。やっぱり今(米が)無いんだったら、今出してもらえる方がありがたいです」
様々な意見が飛び交う備蓄米について、専門家は…
(農業経済学者・小川真如さん)「生産量が落ち込んだ大不作になったときのためにいつでも出せる準備で待っている。農水省としてはそのような見方で、『(備蓄米は)別に眠っているわけじゃなくて今後の不作のために取っておく』というような観点かなと思います」