イラン、イスラエルへの即座の報復を見送りか　停戦交渉を考慮した可能性も

イスラエルへの報復を明言するイランは、攻撃のタイミングについて「長引くかもしれない」などと明かし、即座の対応を見送る可能性を示唆しました。

イランの国営テレビは20日、革命防衛隊の報道官がイスラエルに対する報復を行うタイミングについて、「長引くかもしれない」と話したと報じました。

イランは先月、イスラム組織ハマスの最高指導者だったハニヤ氏が国内で殺害されたことを受けて、イスラエルを「厳しく罰する」などとしていましたが、現在続けられているイスラエルとハマスの停戦交渉に影響を与えないよう判断したものとみられます。

報道官は攻撃の規模や内容については触れていませんが、弾道ミサイルやドローンを使った今年4月の攻撃とは異なるものになる可能性を示唆しました。

一方、停戦交渉をめぐっては、アメリカのブリンケン国務長官が数日以内の合意を目指す考えを強調しました。

アメリカ　ブリンケン国務長官

「停戦と人質解放の合意を得なくてはならない。いま必要なのです」

ブリンケン国務長官は20日、ハマスに合意案の受け入れを改めて訴えるとともに、「重要なのは時間だ」と指摘し、「今後、数日の間に合意を得るためにすべてのことをやる」と強調しました。

こうしたなか、ガザでは20日もイスラエル軍の攻撃が相次いでいて、アルジャジーラによりますと、北部のガザ市の学校が空爆されるなど、1日で少なくとも52人が犠牲になったと伝えています。